ちょっとしたイタズラ
すいません遅れました( ;´Д`)
数分後シーシラがコーヒーを両手に持ちアルの目の前に座った。
彼は本を読みながらコーヒーを受け取ろうと手を伸ばすが取る事が出来なかった。
「ちょっとシーシラさん?」
コーヒー取れなかったアルは本から顔を上げ、正面でコーヒーを持ちながら笑みを浮かべているシーシラを見つめる。
「やだねぇ、そんなに見つめられると照れるじゃないか」
「照れずに言われても」
「全く、細かい男は嫌われるよ?」
「はぁ…」
アルはシーシラの言葉に呆れてため息をついた。
「で?何で座ってるんですか?」
本を置き嫌味を込めて言うアル。
「うん?別に構わないだろ人がいないんだし。それよりほら、ご注文のコーヒーだよ」
アルが本を置いたのを確認して引っ込めたコーヒーを彼の前に差し出す。
彼女の表情には笑みが浮かんでおり、少しも悪いと思っておらず、むしろ楽しんでいた。
そんな彼女にまたも溜息をつくアルだが大人しく渡されたコーヒーに口をつけた。
「どうだい、旨いだろう?」
正面に座るシーシラが笑いながら聞いてきた。
「ああ、旨いよ。やっぱりシーシラさんのコーヒーは読書に合うよ」
口に広がる香りと苦みが体を起こし、喉を通ったコーヒーが体を暖かくする。
(本を読みながら飲んだらどれ程いい時間を過ごせるだろうか)
コーヒーを飲んでそんな事を考えていると、テーブルに置いてあった本をシーシラに取られてしまっていた。
「…っちょ!なにを!」
いきなりの事に腰を浮かすアルだが、シーシラの笑みを見て腰を下ろした。
「…はぁ。もういい加減本を奪うのをやめてくださいよ」
「そう言ってこの前は本読んで話が出来なかったじゃないか」
「それはちょうどいい所だったからで…」
「はいはい、でも今回は私に付き合ってもらうよ」
「…分かりました。呼びに来るまでですよ」
返事を聞いたシーシラは笑みを浮かべ、話し始めた。
もう一本短いのを出します((+_+))