事態の収拾
遅れましたすみません(´・ω・`)
「すまんな、こちらのミスで逃げられた奴を捕まえてもらって」
部隊の隊長がフードを被った人物に話しかける。
彼の後ろでは、隊員がナイフで刺された者達を起き上がらせていた。
「いや大丈夫だよ、こちらには何も被害が出ていないから。どちらかと言うとそっちの方が大変じゃない?」
刺された者は傷を治したとは言っても、失った血液までは治らないので、彼等は少しふらついていた。
「ああ、彼等なら少し休めば動けるようになるだろう」
隊長は呆れた表情を醸し出しているが、部下を心配しているのが隠しきれていなかった。
「隊長、心配しているのが隠しきれていませんよ」
「んなっ!」
隊長と一緒にいた隊員が彼を揶揄うと、少し顔を朱く染めた。
「隊長はツンデレですね」
「うるさい。仕方ないだろ俺の部下が怪我を負ったんだ、心配するのは当然だ」
「そうか、ならこれを使えばいい」
二人の会話を聞いていたフードを被った人物は腰に付けたポーチから四つの液体が入ったガラスの管を取り出し差し出した。
「ん、良いのか貰っても」
「ああ、一応回復促進ポーションだが不安なら何処かで鑑定を受けても…」
「いやお前が渡して来たポーションだ、万が一にも変な物ではないだろ」
「そうですね」
ポーションを受け取った二人はそのまま部下の所へと向かって行った。
そして一人残されたフードを被った人物はその場から人混みに溶け込むようにして居なくなった。