パキスタンから来た女の子
なし
授業も、
国語とか算数が
ごちゃごちゃで
みんなテーブルごとに
バラバラに教科をするんだけど
その日はさいしょに
みんなで日本語の挨拶を勉強した。
みんなが
あやしいイントネーションで
「おおはあよううごさいまあす」
と言ってくれて
本当ににうれしかった
ぼくの方をみて
わらってくれる子もいて
みんなとの距離がちかづいたかんじだった。
そして、その日
もう一つのうれしいできごと
ぼくにも友だちができた
パキスタンから来た女の子、ジーナ。
友だちになるきっかけ・・・
授業は、
テーブルごとに
グループになって
問題をとくんだけど
どうやらぼくは
年齢をおまけしてもらって
自分の年よりも幼いクラスに
いれてもらっているようだった。
18+7とか、23-9とかの
日本だったら2年生の問題がプリントにあった
ぼくのとなりの席だったジーナは
計算が苦手なようで
とってもこまってた
プリントを見つめたまま
固まっているジーナを見て
ぼくはやりかたを教えてあげた
そしたら
ぼくがその計算をすらすら解いたのに
すごく驚いてた
はじめて
ぼくが小学校で習ったひっ算が役にたった。
その後、
ぼくがだまっていることが
多かったけど
ジーナといっしょにお昼を食べた、
外でお話もした
お話っていっても
彼女が一方的に
話しているんだけどね
その一生懸命話すジーナは、
どうやら
ぼくより一つ下の3年生らしいけど
背がぼくより高くて
長い髪を一つに結んで
紺色の
両肩に紋章のついた
かっこいいブレザーを着て
白いタイツをはいていた
話すジーナに
時々適当にうなずきながら
ぼくはちょっとほこらしかった
なし