表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぼくのひっこし  作者: 玲於奈
1/7

とどろき おどろき

なし

ぼく

とどろき小の1年。


ぼくの

かよう小学校は、

とどろきって

いうんだけど

なぜか

パパもママもみんなも


「おどろき小、

 おどろき小」


って言ってる。


そのおどろき小には

校門を抜けて

すぐに池があって

そこにいつも

かめやこいが泳いでる。


がっこうのまわりは

ビルやマンションが

たあくさん


校庭には、

大きな山があって

みんな

その山を

びっくり山ってよんでる。


こないだ

せいかつのべんきょうで

おじいちゃん、おばあちゃんと

おはなししたとき

むかしむかしは

マンションやビルより

びっくり山が

高かったって言ってて


このおじいちゃん

ぼけちゃったのかなとしんぱいに

おもったけど

ほかのおばあちゃんや

おじいちゃんにおはなしたら

みんな、


「そうだ。そうだ。」


って

いってうなずいてた


信じられないでしょ


さてこれから

ことしのなつにあった

ぼくが

がいこくにいく

はなしをこれからします


ぼくは、

このまえまで

とどろき小に通っていたけど

今年の夏

転校することになった。


残念だけど

これからは、

パパやママが


「おどろき小、驚き小」


って

もう言うことはないし

ぼくが

池のかめに会いに行ったり、

びっくり山に

のぼることもない。


なぜかというと

もう、おどろき小の

子どもじゃなくなるから。


そして、

転校するところ。


ぼくの新しい学校のあるところは


ロンドン。


これを聞くとみんなは


「すげえ」


「金持ちじゃん」


「留学なの」


って聞くけど


パパの仕事の都合


パパのお仕事は大学教授。

教授っていうと

かっこいいけど

ぼくは

そうは思わない


たまに

家で仕事をしているときは

何か調べ物をしながら

ぶつぶつ和歌をいって

部屋を歩き回ったりしてる


ママのお仕事が

たあさくさんあって

おそいとき。


ママに頼まれて

パパが作る料理は

味がなかったり

ぎゃくに、しょっぱかったりする


いつも

なにかのしらべごとを

考えながら

ママの用事をしている


パパのけんきゅうは

昔の「にほんの言葉」


かなり昔から研究しすぎで

物知りになって

外国の人が

パパに


「教えて!」


って誘ってパパが


「いいよ。」


って

言って

今回、ロンドンに

行くことになったんだって


外国なんだけど

なんだか

友だちの家にあそびにいく感じ


でもパパも

こんなに簡単に

いけるのかな?


って思ってた

そうだけど

あっさり

大学の人も賛成してくれて

外国に行くことになって

きまってから

ぎゃくに

パパが、驚いてた。


ママは、

ちょっと笑って

もともと調べている人が

少ないんだよって

言ってた


それよりも

ずっと

心配な事があって

それは

通う学校のこと。


外国にも日本の人だけが

通う学校もあるらしいけど

パパは、

イギリスの普通の学校に

ぼくを通わせることにきめた


「なんで」


って聞いたら


「だって

 その国の子になるんだよ」


そうパパは言ってた。

ぼくは

にほんじんなのに。


あめがじゃんじゃんふる

つゆがあけて

みんみんぜみが泣いて

暑い夏がやってきて

入道雲が

もくもくと出て


ついに

ぼくが

がいこくに

ひっこしするときがきた


N空港には、

さやかさんが

ぼくを

見送りに来てくれた


さやかさんは、

ぼくのとなりの席の女の子。


髪の毛がとっても長くて

にこっと笑うと

みんながぽわーんとなるくらい

かわいい女の子


でも、さやかさんは、

なんだか

外国に行くぼくを見送るっていうことに

かんどうしている!!

感じもしたけど


わざわざ

成田までお母さんと来てくれて

ぼくは、とってもうれしかった


パパが

旅行会社の人と

悪戦苦闘しながら

飛行機の手続きをしている間に


ちょっと泣きそうになりながら


「使ってね」


って言って

ポケモンの鉛筆セットをくれた

いよいよ

飛行機の時間で

いかなくちゃいけなくて

おわかれってときに

半泣きになりながら

さやかさん

ぼくにむかって

せいいっぱい

手をふってくれた。


なし

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ