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幼馴染に恋をした―僕の場合―

幼馴染に恋をした。きっかけはわからない。気がついたら好きだった。ひょっとしたらもっと前から好きだったのかもしれない。だけど今好きだと自覚したからには彼女に告白しようと思う。

せっかくの告白なんだから彼女が驚くようなものにしたい。いわゆるサプライズ告白だ。彼女を腰が抜けるほど驚かせて、永遠に記憶に残るような盛大な告白にしたい。

だけど困ったことがある。僕は彼女に隠し事が出来ない。僕の嘘と隠し事は尽く彼女に見破られてしまう。今まで隠し通せたのはエロ本の隠し場所だけだ。

これでは彼女にサプライズ告白をすることが出来ない。どうすればいいのだろう？

いつものように彼女と手を繋ぎながら下校して、彼女の家に行ってお喋りを楽しみ、手作り料理をご馳走になりながらサプライズ告白のことについて考えるけどいい案が思い浮かばない。本当にどうしよう？

「どうしたの？何か考え事をしているみたいだけど」

「うん。実は君に隠したいことがあるんだけどね。どうやって隠しとおせばいいのかわからないんだ」

「もしかしてエッチな本の隠し場所のこと？それなら知っているから隠さなくてもいいよ」

どうやら彼女は僕の唯一の隠し事を知っていたみたい。少しショック。

「そのことじゃないよ。もっと重要なこと」

僕がそう言うと彼女はニッコリと笑った。

「もしかして最近になって私のことを好きだって自覚してサプライズ告白しようとしていること？それなら大丈夫だよ。君が私のことを好きだっていってくれればずっと記憶に残るから」

やっぱり彼女に隠し事は出来ないみたいだ。