生きろ。
ミーンミーンミン!
その日もクソ暑い夜だった。
街路樹からは蝉の声が鳴り止まず、マンションの前は幹線道路で車の音も鳴り止まず、いつもよりもムサクルシイよるだった。
現在の時間は夜18時少しすぎたぐらいで今夜は、俺の会社を設立する記念日ということで、仲間が会場をセッティングし呼ばれていたのだった。
簡単に言えば俺の周りに群がる虫どもが貢物、いや生贄を連れてきて媚を売る時間だ。
俺はその場所へ向かった。
そこは、雑居ビルが立ち並び何をしてるかわからない連中がウロウロしている。
呼び出されたビルの4階に俺は足早に向かった。
ドアを開けるといかにもな様子でパーティの準備は始まっていた。
幹事の鈴木をはじめとした男が4人
俺を見ていたもの胡散臭い笑顔で鈴木は
「はやかったねー!今準備してるし女の子も向かってるから少し座って待っててー!」
いけすかない
こいつの笑顔は何故か俺のあの辺りを掻き回すかのように反吐がでそうになる。
「ありがとー!んじゃちょいゆっくりまたせてもらうわ」
そう言って俺は置かれていたパイプ椅子に座りタバコを吸っていた。
すると10分もせず女性陣がやってきた
案の定鈴木の知り合いらしい場末のスナックの方が幾分マシな金にしか目のないような流行らないパブリーな4人の女性だった。
まもなくしてメンバーは集まり簡単な音頭をとらせてもらい乾杯となって各々自由な時間となった。
ほんとにくだらない。
そう思っているところに案の定小蝿、いやパブリー姉さん2人がやってきた。
「こっちで一緒に飲みましょうよー」
「オードブル適当にもってきました!これでよかったですか?」
いつも使ってるであろう喋りで俺を中央へと連れて行こうと必死だった。
俺は観念し中央の利権組合様達の元へ
ニコニコ嘘の顔を浮かべながら鈴木が待っていた。
「いやー今回は本当におめでとうございます、これからもよろしくね!佐野君」
嫌味にしか聞こえないその顔その口話し方全てが気に入らなかったが25歳の俺は我慢しその場を過ごすこととした。
それから1時間くらい経った頃だろうか、テーブルに置いていた俺のガラケーが鳴り始めた。
取ろうとした瞬間横のパブリー女がそれを取り
「もしもーし!今佐野君と飲んでるんだけど誰ですかー?なんの用事ですかー?」
と始まった。
それが人間1人の人生を変えることになる電話だとも知らずに。
「もしもーし!!」
「佐野君??」
「うちと呑んでるんだけどなにー?」
「あーむりむりうちが今日お持ち帰りするからー」
冷や汗というか嫌な予感しかしなかった。
女から携帯を取り上げはなしかける
「あゆみ?」
「、、、、、」
「今日話した通り飲み会を開いてくれて!!!」
「それで今の子はここにきてくれた、、」
そこで電話は切れた
俺はその女の子に飲み会、そして俺のパーティとは言えやりすぎだろときれてしまった。
今更ながら俺のことを書き記してなかった。
俺は所謂ヤンキーという属性で時代そのものがそんな時代だった。
むしろそうでないと生きられない時代だった。
中学1年から2.3年の番長とやつらを締め
朝はマック(マクドナルド)へ行き
その辺の子供から大人までカツアゲをして過ごしていた。
学校はその後。
何もすることなくなったら行くそれくらいの感覚だった。
親はなにしたてんだ?
そう聞きたくなるよね。
消えたんだよ。
それはまた後で話そうか。
学校に行っても喧嘩しかしない
便所でタバコ吸ってる奴いたら半殺し
俺はこう見えて20歳からタバコを始めた真人間だ。
そんな時代を過ごして時は先ほどの25歳に戻る。
俺は電話に出た女にブチギレて帰った。
いや帰ったらしい。
ここからが記憶が曖昧だし視力も落ちたし今に至る。
ここからは当時の同棲していた彼女の証言だ。
俺はなにもおぼえていない。
帰った俺は携帯、腕時計、財布、全てを出してリビングです寝たようだ。
彼女は酔ってたんやなぁとほってほいたらしい
すると1時間後ぐらいに俺は突然怒って起きて部屋を出たらしい。
何も持たずに。
彼女は俺が酔ってるからだろうと思い知らない顔をして寝たようだ。
所が1時間、2時間、いくら待っても帰ってこないのを不思議に思って外の公園や空き地などを探したらしい。
しかし、どこにもいない。
携帯など全て置いていってるので、浮気などの心配などはせず一度家に帰ったようだ。
すると彼女の携帯がなった
それは救急隊員からで
俺の命があぶない、詳しいことは病院ではなすから今すぐ来てくれて他の電話だったようだ。
たまたま彼女は看護師だったので全ての俺の写真をみたようだ。
親戚の人たちは見てられなかったという。
ケンタッキーのようになった俺の下半身はクリスマスでもいらない様子で誰もが見てられなかったとという。
それでも彼女は数%の望みをかけ手を握り手術に賛同したらしい。
体内の血液が半分以上抜けておりいつ死んでもおかしくなかったようだ。
ショック死俺には効かなかったらしい。
目が覚めたのは3日後だった。
周りには俺の知り合い全員と言っていいほどきててみんな泣いていた。
よく言う
「今夜が山です」
と言われて呼べる人全員呼べと言われたらしい。
左に顔を向けたらくしゃくしゃに泣いてる彼女がいた。
俺は
「なあ今何日?」
それしかでなかった
彼女は泣きながら
「10月21日!!」
と
俺は3日後に飛ばされていた。