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周囲の気持ち #03

 








 一方その頃、コスタ・デル・ソルにて。






 「ふっざけんじゃねえ!」



 「きゃあっ!」



 龍己は机を爆発した。近くで手紙を書いていたシエルはびくり、と肩を揺らす。シエルは大声で怒鳴った。




 「おじいちゃんさっきから爆発うるさい!私がやっつけるよ!」



 「やってみやがれクソチビィ!俺に勝てると思ってんのかあ"ぁ!?」



 「ひうっ………び、ビビってなんか、ないんだからね!」



 シエルはそう言いながらもトテトテと走ってカルテを見ている父親・ロックにしがみついた。ロックは小さくため息をつく。




 「タツキ、シエルをビビらせんな」



 「だあってろクソ野郎!テメエなに仕事してやがんだ殺すぞ!てめえのガキがババアに攫われてんだぞ!?もっとキレろよ!」



 「キレて祖母様にチェルと二度と会わせないなんて言われたらどうする?もっと頭を使えよ」



 「テメエ…………喧嘩売ってんのかあ"ぁ!?」



 「ちょっとやめてよ父さん!」




 大きな音に駆け付けた勝花はロックと龍己の間に割ってはいる。そしてキャンキャンと吠えた。




 「いい加減にして2人とも!家がめちゃくちゃじゃない!チェルの結婚ぐらいでガタガタガタガタガタガタ…………娘と孫の結婚くらい認めなさい!馬鹿ども!」




 「くらいだと………?」



 「くらいってなんだクソアマぁ!!!」





 勝花の言葉に2人は声を揃えて怒り狂う。ギャンギャンと騒がしくなる部屋を書庫から覗いていたロルフは、くい、と近くにいた一花の服を引っ張る。




 「…………ばば、あれ止めなくていいの?」



 「止めたって止まらないんだから3人纏めてへばるまで放置。………本当に馬鹿ばっかりなんだから」




 一花ははあ、と溜息をつきながら本を閉じた。






 * * *




 その頃、セイレーン皇国のとある家にて。


 「ラフェー」




 「…………」




 「ラーフェ」



 「…………」



 「あっ、レイチェルちゃん」



 「私の孫を誑かすな!」



 「…………」




 アルティアはそうやっと口を返したラフェエルに呆れた。

 …………最近ずーーーーっとこの調子。アドラオテルが婚約者を発表してからずーーーーっと。よほどお気に召さないのかお好み焼き屋も閉めっぱなし。お金が無いわけじゃないけど、私ゃ暇すぎて死にそうだよ。



 結婚ぐらいでガタガタと抜かすのはこの旦那だけ………と、言いたいけどサシャんとこもこんな感じらしい。男はみんな馬鹿なのかなとも思う。



 「そう思わない?フィア」



 「…………僕とお父さまは認めてるよ」



 「そーだったわね~、その可愛いお顔でおじいちゃんを癒してきなさい」



 「わかった、僕とシエルのことを話すね」




 「私が悪かった。お願いだから火に油は注がないで」




 アルティアは小声でフィアラセルに謝る。フィアラセルはふん、と鼻を鳴らしたのだった。




 ____アドラオテルとレイチェルの婚約発表は、様々なところで語られているのだった。




 * * *




 おまけ - アドラオテル & レイチェル




 「なー、レイチェル」



 「なんでしょうか?」



 「ぎゅー」



 「わっ」



 いつもの夜の時間、アドラオテルはレイチェルに抱き着く。婚約を発表して、お互いの距離が自然と近くなったからかレイチェルも素直にそれを受けた。




 「………どうしたのですか?疲れてしまいましたか?」



 「ん。疲れた。…………キスしてい?」



 「っ、えと、……今日の夕食はカレーだったので………口臭が……っん」



 レイチェルが言い終わる前にアドラオテルは唇を重ねた。真っ赤になるレイチェルを見ながらアドラオテルはに、と笑った。



 「………カレーの味のキスだね」



 「~ッ、あ、アドラオテル様……お願いですので………お戯れは……」



 「………あー無理。可愛すぎ」



 アドラオテルは照れるレイチェルを抱き締めて頬を弛めた。




 ____2人は周囲のことなど気にせず、今日もイチャイチャをしたのでした。










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