『2人だけの秘密な!』
え、それって………………すっごい期待はずれな気分にさせてしまったのでは!?
そう思ったら自然と頭を下げていた。
「ま、誠に申し訳なく………!」
「だからなにが!?………とりあえず、レイチェルが花瓶の花を変えているのを秘密にすればいいのか?」
「はいっ!よろしくお願いします!」
「シャイかよ」
そう言ってアドラオテル様は朗らかに笑った。シャイ………なんだか前向きに解釈されている気が………。
そんなことを考えていると、アドラオテル様が「あ」と声を漏らした。
「ヨウちゃんの魔力を感じる………そろそろ行かなきゃだ。また明日な!」
「はいっ、お、お疲れ様です!」
「………頼まれなくても、多分誰にも言わなかったと思うぞ?」
「え?」
思わず頭を上げる。アドラオテル様は変わらない笑顔で、溌剌に言った。
「レイチェル、2人だけの秘密な!」
「____ッ」
_____それは、思わず勘違いしたくなるような、少女漫画みたいな台詞で………。
____落ち着け私ィ!!!!
私は反射的に自分の頬を叩いた。
今のは恐らく………「弱味を握ったぜ!」みたいなことに違いないから____!!!
そう自分に言い聞かせたけど、顔はやっぱり熱かった。
* * *
おまけ - サシャ × レイチェル
「ただいまー」
「おかえ…………り?」
玄関からレイチェルの声がした。
私はテレビから目を離してレイチェルを見て____咥えていた煎餅を落とした。
レイチェルの頬が赤く腫れているのだ。これは一大事!?事件!?いじめ!?暴行!?かつあげ!?脅迫!?
「ちょっとチェル!?アンタその頬どうしたの!?」
「な、なんでもないよ」
「冷やすから早く来なさい!」
「だ、大丈夫だから!放っておいて!
私、ご飯作ってくる!」
レイチェルはそう言ってパタパタと台所に行ってしまった。………我が曾孫のピンチ…………!?こういう時は学校に連絡すべき!?それともショーカちゃんに謝るべき!?
と、とりあえず今すぐクラウドに相談しよう!!!!
「大おばあちゃん!これで騒いだらもうご飯もつくらないし家のこともしないから!言ったからね!?」
「…………ぁはぁい…………」
先手を打たれてしまった……………このモヤモヤをどうすればいいんだァァァァァァァ!!!!
サシャ・ストライク。100歳を迎えた「次元の英雄」。弱点は曾孫であったのだった。




