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ショートショート㉟ 鍵屋と泥棒

作者: ちゃぼ茶

これで2回目だ


私の家に泥棒が入ったのは


私の家族は4人家族


父親の私は有名大学を卒業して会社を起業


妻も有名女子大学を卒業して女社長に


息子は今年、夫婦と同じ有名大学へ


娘も有名高校に入学した


つまり私たちはエリート家族なのである


そんな我が家に初めて泥棒が入ったのは今年の初め


正月旅行から帰ってくると入り口が鍵が開けられ、室内は荒らされていた


鍵口は無理矢理開けられた様子はなかった


自分で言うのもなんだが、頭もよく収入も高い私たちはすぐに対処を取った


それは


家の鍵をより高度なものにすること


金持ちには御用達とされている鍵屋のチラシが入っていたこともあり強化を依頼した


さすが金持ち専門とあって値段は桁違いに高かったがそれだけ複雑な鍵を用意してくださった


今までは鍵口が2つだったのは甘すぎると言われ


鍵口を3つに、それも全て違く、セキュリティーが素晴らしい鍵にした


これで2度と泥棒に入らないと思った


だが、2回目が起きた


しかも、鍵を変えてから1ヶ月後とすぐに


とても腹が立った


もちろん泥棒にもだが、鍵屋にもだ


私たちが金持ちとはいえ、あれだけ高い金を払わせておいて…


文句の一つも言ってやろうと電話をかけると繋がらない


全て電話で頼んでいたこともあり、お店の場所を知らない


こんなことになるとは思っていなかったし…


また、セキュリティーを強化しないと


頭の良く、金持ちの私たちにはそれなりのセキュリティーが必要なのだ


そんな時また、鍵屋チラシが入っていることに気づいた


どうやら前回とは違う店のようだ


値段は前回の3倍…高いが最初からここにお願いすればよかった


すぐに電話をして来ていただいた


鍵口を全て取り変え、鍵口を5個にした


毎日開け閉めを大変だが、しょうがない


エリートな私たちが何回も泥棒に入られるわけにはいかない


近所の人にもまるで頭が悪いように思われてしまうからだ


そして今日、3回目の泥棒が入った


なんでた、あんなに複雑な鍵を5個もつけて貰ったのに


鍵屋さんが用意してくれたこの鍵でない限り開かないと言われたのに


文句を言おうとして電話をかけるがまたまたかからない


それはそうだ、こんな鍵屋はすぐに潰れるはずだ


頭の良い我が家に3回も泥棒が入るなんて、屈辱的だ


2度と泥棒が入らないようにしなければ…


そう言って家族みんなでチラシを読んでいた


前回よりもはるかに高い金額が載っている新しい鍵屋のチラシを


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