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密室愛

作者: 陸 なるみ

なろうラジオ大賞3参加作品です。



「もう、なんでわたしの周りをうろちょろするの?」

「いいじゃん」


「今、袖がかすったんだけど?」

「いいじゃん」


「アンタの寝床はあっち。わたしのベッドに来ないで」

「いいじゃん」


「わたしのごはん、先回りして食べないでよ」

「いいじゃん」


「シャワー浴びてよろけたフリしてぶつかってこないで」

「いいじゃん」


「観葉植物、家具の裏、わたしは好きに動きたいの。テーブルの下までついてくるって異常」

「別に、いいじゃん」


「あんたの吐いた息吸ってるかと思うとゾッとする」

「そのくらい、いいじゃん」


「密室内の原子も素粒子も一定。あんたの体はわたしから出たものを取り込んでる」

「おあいこでいいじゃん」


「ふたりには十分広いとは思うけど、もう出られないんだよ?」

「それでいいじゃん」


「いずれあんたと溶け合って、この密室でひとつになるんだ……」

「それこそいいじゃん」





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― 新着の感想 ―
[良い点] いいよ! [気になる点] いいじゃん。 [一言] 私です。
2022/06/26 12:19 退会済み
管理
[一言]  読ませていただきました。 いろんな想像が膨らみますね~。 ホラーか純愛か。 密室ひとつになる? 夢か怪物の体内や魔物に取り込まれたか。 うーん、考える~(笑)。  ありがとうございます…
[良い点] 想像力が掻き立てられる作品でした。読了後、文章と齟齬のない設定は何だろう?と考えるのが楽しくて! 感想欄を読むのもとても楽しく、答え合わせをしているような感覚が気持ちよかったです。 「いい…
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