01 職人ギルド追放
お久しぶりです! 新連載します!
いわゆるざまぁ系です。序盤の不遇からの逆転劇をお楽しみください!
「シクロ!! キサマを今日をもって、職人ギルドから追放するッ!!!」
突然そんなことを言ったのは、職人ギルドのギルドマスターであるロウ=ショートックだ。
「そんなっ!? いきなりすぎますっ! ボクが何か、悪いことでもしたんですか!?」
そしてロウに反論するこの少年こそが、追放されたシクロ=オーウェン張本人。
「悪いに決まっているだろう? キサマのような無能、いつまでも職人ギルドに置いておくと思うなよ!」
「そ、そんな……ボクはちゃんと職人ギルドに貢献してきました! このあいだだって、王宮で古時計の修理をしましたよ!?」
「フン! だからだよ、シクロ! キサマのような『時計使い』なんて無能スキル持ちなんぞ、そうやって時計修理ぐらいの仕事しかできんではないか!!」
ロウに言われて、シクロはうぐぐっ、とうめく。
そう。シクロは何を隠そう、『時計使い』という世にも珍しいスキルを持つ少年なのだ。
……ただし、そのスキルが有用であるかどうかは、希少性とは一切関係が無い。
「キサマさえいなければ、王宮の仕事も他の将来有望な職人に割り振れたのだよ? それをキサマが、時計使いなんてスキルを持っているせいで! しかたな~く、キサマに割り振るしかなかったのだ!!」
「そ、それは……」
「もう我慢ならんっ!! この職人ギルドから出ていきたまえッ!!」
「そんなっ! ギルドマスター、考え直して下さいっ!!」
「知らん! 問答無用だぁっ!!!!」
ゲシゲシ! と、シクロはロウに蹴られながら追い出される。
そのまま、職人ギルドの外まで蹴り出されてしまう。
「うぅ。……いてて。どうしよう。ボクには時計ぐらいしか、もう残ってないのに」
途方に暮れながら、シクロは呟いた。
「でも、この感じだと、いくらギルドマスターに言っても聞いてくれなさそうだな。……せめて、また明日、落ち着いてからもう一度頼みに行ってみよう! もしそれで駄目なら――」
そこまで行って、シクロは頭を振る。
そう。もしもそれで駄目だったら、もはやシクロには何のチャンスも無いのだから。
想像するだけ無駄、というもの。物乞いでも何でもして生きていくしかないのだ。
「……はぁ。考えたって仕方ないや。今日はとりあえず、帰って寝よう。明日のボクが、何かいいアイディアを思いついてくれるはずさ」
とか何とか、楽観的なことを言いながら、シクロはトボトボと職人ギルドを後にした。
そして……帰路につきながら、道中で思い返す。
どうしてこうなってしまったんだろう、と。
そういえば、全てはあの日が始まりだったなぁ、と。
そう――シクロの人生の歯車が狂ってしまったあの日。
それは十六歳での『スキル授与』の日のことであった。
今日からNarrative Worksの初コミカライズ決定記念として、一挙連続投稿祭りが始まります!
私の作品の他に、コミカライズの決まった『クラス転移に巻き込まれたコンビニ店員のおっさん、勇者には必要なかった余り物スキルを駆使して最強となるようです。』(著者:日浦あやせ)も含めた複数の作品で連続投稿が9日間続きます!
ページ下部に、それぞれの作品へのリンクがあるので、是非そちらから他の作品もお読みください!