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旅日記  作者: 山菜歩
8/20

P.08:〜*月*日 エジプト某所にて〜

私は歩。

旅が趣味の人間である。

旅の相棒は大きな革のトランクひとつ。

気の向くまま、時間の流れるまま、私はどこまでも行く。

そんな旅の途中の話である・・・。


―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―


粘り気のある野菜のスープと豆のコロッケ、魚のバーベキューを堪能して幸せに浸りながら歩いていると・・・。


突然、「スフィンクス」と名乗る少年・少女5人に通り道を塞がれた。

話を聞いてみれば、少年少女のイタズラ好きギャング団のような感じだった。

ワルはする。でも盗みと薬はやらない。

極めて健全である。

45度程生き方と考え方を変えて、逞しく生きていってほしいなぁ・・・。

ついついほほえましく思ってしまった。


そんな私の態度が癪に触ったのか、ムッとした表情で「スフィンクス」の少年のひとりが口を開いた。


「問題に答えられないと、通さないぞ」

「私達の問題は、難しいんだもん!」

少女の一人も口を開く。


ほほう。どんとこい。


私の首肯を合図に、彼らは問題を出してきた。

出してきたんだけど・・・。

ただ・・・その問題が・・・。


お約束の問題だったのだ。

最初は4本足、次は2本・・・ってやつである。


・・・キミタチ、遅れすぎです。

とっくの昔に。模範解答出とりますがな。

もうちょっと時代に対応しようよ。


思わずこめかみに指を当てた。

「どうだ!難しいだろ!」


得意げな笑みを浮かべた少年に私があっさりと正解を告げると、「スフィンクス」は唖然。

しぶしぶながら道を通してくれた。


おお。ここまでもあの伝説と一緒なのか・・・。




が。


私は、「ただのヒト」に自分を試される事をされるのが最っっっっっっっっ高に嫌いだ。

神様でもないただのヒトが、何様のつもりかと小一時間問い詰めたくなる程に。

しかも相手は子供。


大人の対応放棄。子供っぽさ全開。

腹が立ったので、私も「スフィンクス」に問題を出すことにした。


「『さんにんよればもんじゅのちえ』だもん!私達五人だもん!」

「無敵だもん!」

「俺達が知らないことは何もない。来やがれ!」


おお。難しい言葉知ってるな。

では遠慮なく。


"坂を登るときは三本足、下り坂では四本足。

これなあに?”


「スフィンクス」達は互いに顔を見せ合い・・・あっさり散り散りになったのだった。


完膚無きまでに叩きのめしたので気が済み、私はトランクを担ぎ直すと旅を再開した。

さて、四角錘の大きな墓でも見に行くか・・・。


ならとりあえず、水を買いに行こう。



―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―


拝啓:「スフィンクス」さん達へ。


その後、お元気にしているでしょうか?

あの時の問題の答えですが・・・。









ごめんね。

さっきの問題、私にも答えはわからないの♪


敬具。



fin...


ちょっとギャグ風味(?)の旅日記をお送りしました。


元ネタは、スフィンクス伝説のお約束のなぞなぞと、アメリカンジョークを使わせて頂きました。


エジプトネタは、いつか一本書きたいと思っていました。

それと言うのも


私は

・世界遺産大好き。

・好きなアーティストの「姫神」が、ピラミッドの前でライブをやっていた(素晴らしい映像でした)。

・そして、エジプト神話大好き。


だからです。

決して某カードゲームで有名なマンガからではありません。



*エジプト料理

実は一番の難題でした。


モロヘイヤスープ(粘り気のある野菜のスープの事)は知っていたけど・・・。

あと何があるの?


蔵書とネットサーフィンで、やっとこさ見つけました。


意外と肉料理もあるんだぁ・・・って感じです。

モロヘイヤが印象的だったんで・・・(苦笑)



*「スフィンクス」の少年少女達

よく小学生が作る、ちょいワルグループみたいなモノだと思ってください。

男子3名・女子2名のグループ編成となっています。



*歩が出した問題の答え

本当にわかりません。

誰か思いついた人。歩にご一報下さい。


(4月28日に、解答を下さった猛者が現れました)


最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。


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