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只今生死会議中

作者: 藜ヶ原

読む前に、一応キャラ紹介です。


作中一度も説明無い為。

しかも会話のみです。



登場人物は二人。


『僕』と【ボク】です。




『僕』

性別は男。

年齢は中学二年くらいの男の子。

かなりの自殺志願者で、いつも意味もなく生きてる様な雰囲気を出している。

【ボク】とは、小学一年からずっと同じクラスの腐れ縁。



【ボク】

性別は女。

年齢は『僕』と同じ、中二くらいの女の子。

ボクっ娘。

『僕』とは、腐れ縁のせいか、何故かいつも一緒にいるようになっていた。

『僕』を表面上鬱陶しがっているが、一緒にいることを一番好いているふしがある。




これらをふまえて、状況を想像してお読み下さい。

「死にたいなぁ……」


「聞き飽きたよ。その台詞」


「うん。でも言わないとどうにもならないくらいに死んでしまいたいんだ」


「それじゃあ死ねば? 言葉に出しても死ねるわけじゃないんだから」


「知ってるよ、それくらい」


「そう。知ってるなら行動あるのみだよ。さ、逝ってきな。あ、でもボクの前では勘弁してよ〜?」


「死ぬって……どうやって?」


「どうやってって……。そんなの自分で考えなよ。別にボクが死ぬんじゃないんだし」


「でも、どうやって死ねばいいのか分からないんだ……」


「いくらでも方法はあるだろうに。

ん〜まぁ例えば、そうだね……。

手首を刃物でスパッてしてお湯につける、とかは?」


「定番だなぁ。でも痛そうだから却下」


「…………。じゃあ屋上からの飛び降り」


「それも定番だ。以下同文」


「死ぬんだからちょっと痛いくらい我慢しなよ」


「痛いのは嫌なんだ」


「それじゃあ入水自殺は?」


「何でそんなドM行為なのさ。それに苦しいのも嫌なんだ」


「自分を殺そうってだけで十分なドM行為じゃないの?」


「違うよ。生きる意味が分からないだけ」


「生きてる人達に謝りなさいな」


「なんで? みんなも一緒に死のうよ」


「こらこら。無理心中しようとするんじゃないよ」


「別に僕だってしたくない。話を戻そう?」


「はぁ……。きみの自分勝手さは嫌なほど分かってるから、何も言うまい……」


「ありがと〜」


「腹立つなー……」


「ははは〜。じゃ、戻るけど、結局どうしたらいい?」


「薬を大量に飲めば〜」


「テキトーになってきたなぁ」


「当然だよ。どうせこれも却下でしょうが」


「うん。でも悪くはなかった」


「じゃあ何で却下なのさ」


「自分の体は大事にしたいから」


「きみは本当に死ぬ気があるのか……」


「あるよ〜。死ぬ気MAXだ」


「痛いのも、苦しいのも、薬もダメなんてさぁ……。自分勝手も甚だしいね」


「仕方ないじゃん。嫌なんだから」

 

「それこそ仕方ないね。ボクはもうお手上げだ。あとは、きみ一人で勝手に死ねばいいよ……」


「あれま。とうとう見離されたか」


「…………」


「う〜ん。どうやって死のうかなぁ〜」


「…………」


「何もしないで死ねる訳無いし……」


「…………そっか」


「ん? 何か言った?」


「……そうだよ。一番いい方法があるじゃないか」


「何何? どうするの?」


「【生きる】んだよ」


「へ? 生きる? 僕は死に方を聞いてるんだよ?」


「うんそうだね。だから【生きる】んだ」


「回りくどいなぁ。よく分かんないよ」


「一つ聞くけどさぁ。きみは今すぐ死にたいのかい?」「ん〜。死ねるのなら今すぐにね。けど痛いの苦しいのは嫌だし」


「結局は?」


「いつでもいいんだ。僕は死ねればそれでいい」


「だろうね。だと思ったよ。だから【生きる】んだよ。死ぬ為にね」


「死ぬ為に生きる?」


「そう。ボクたちは生き物だ。生き物は、自ら手を下さなくても、早かれ遅かれ必ず死ぬ」


「成る程ね〜」


「生者必滅の理ってやつ」


「えらくカッコよく言ったなぁ」

「まぁね。でもそうだと思わないかい? 生きる者は必ず滅する、それは自然の摂理。つまりは理」


「世の中にはうまいこと言う人がいるもんだ」


「ホントにね。何で最初に気付けないのかなぁ。こんな、何でもないことなのに」「何でもないことだからこそ、だと思うよ〜。

そして思い付くにはきっかけがある。そのきっかけが僕のおかげ。故に感謝される義務がある。

さぁ、僕に感謝の意を」


「ふざけるなよ。むしろきみがボクに感謝する側だと思うよ」


「それもそっか。取り敢えずありがとね〜」


「……感謝されてイラッとくるのはきみくらいだよ」


「ははは〜」


「笑ったら全部許されると思ってるのかいきみは」


「たいていはね〜」


「即刻に死ぬ事をオススメする」


「んん〜? さっき死ぬまで生きるっていう死に方を教えてもらったからね〜。

僕が死ぬときにその言葉を思い出せば、即刻に死んだように思えるかもよ〜」


「あー……。思い付かなければよかったなぁ」


「はは〜。

ん、そうだ、一つまた聞きたいことが出来たんだった」


「できたぁ? あった、じゃなくて?」


「うん、できた。聞きたい?」


「聞いて欲しいんだよね?」


「うん聞いて〜」


「はぁ……。……わかった。聞くよ」


「じゃあ早速……」


「…………」


「死ぬ為に生きる。じゃあその生き方を教えて」


「だと思ったよ。今までの会話からしてそうくるんじゃないかなぁとは思ったさ……」


「ははは〜」


「ほんとに、きみって自分勝手だねぇ」


「うん、よく言われるよ。主にキミにね」


「当然。ボクしか言わないからね」「それで? 何かいい方法はある?」


「……はぁ〜」


「そんなに盛大に溜息をつかなくてもいいのに」


「仕方ないだろ〜。きみが自分勝手好き勝手してるのに付き合わされれば、ボクじゃなくても疲れるだろうね……」


「あれ? まさか僕のこと嫌い?」


「あぁ。大っ嫌いだよ」


「そう? 僕は大好きだよ? キミのこと」


「………………///」


「もしかして照れてる〜?」


「て、照れてなんかない……」


「ははは〜」


「笑わないで……」


「だって。ね〜?」


「ううぅっ…………わ、わかったよ」


「ん? わかったって、何が?」


「……きみの生き方を考えてあげるって言ったのっ!」「ほんとに?」


「うん……」


「ありがと〜」


「…………うん」


「それで、どうすればいい?」


「わからない」


「え? わからないって……」


「……わからないから……一緒に考えよう……?」


「そゆことね〜」


「だから」


「うん」


「……き、きみが死ぬまで、一緒に生き方を考えてあげる……。

だから………だからっ、ずっとそばで生き方を考えながら生きようよ」


「うん!」



「ボクたち二人で」

「僕たち二人で」




《死ぬまで生き方を考えて生きよう》

《いつか死ぬ為に生きて死のう》

どうでしたでしようか?


最初から最後まで、訳が分からないでしょう?www



『僕』と「ボク」は、訳が分からない方なので、会話も訳が分からない。

でもそれは、彼等にとってはいつも通りで、普通で、代わり映えの無い、当たり前な日常なので仕方ありませんね。


自分には止められませんこの二人はww


こんな日常に付き合っていただいて有難うございました!

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