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4話 ライラはツンデレ(?)クリス様に推し変



騎士様方の休憩中の今、私たちお世話係は水分を配り終わってからは壁際で待機をしております。


しかし、先ほどから物足りなさそうな顔をしているクリス様。


騎士団の方々からは少し離れたところに待機して目に焼き付け中の私は、「ツンデレでかわいい」で人気のクリス・ロドリー様に目が留まりました。

お顔が良くて、ではございませんよ?

お顔が良いのは必須ですもの、この騎士団はなぜか。


クリス様は何が物足りないのでしょうか。

ただ、お水と軽食と、数種類の飲み物だけでは足りなかったでしょうか。

ものすごく気になるものの、声はかけられません...。


「ライラ、クリス様なんか物足りないお顔してらっしゃらない?」


結局隣に立っていたライラに聞いてみました。


「そうねぇ、あれじゃないかな?クリス様、甘いものがお好きらしいのよね。甘いもの食べたくなってしまわれたんじゃない?」


「そうなの!?甘いもの好きとは知らなかったわ、何たる不覚………」


「気にしなくて大丈夫よ、最近出回り始めた情報だから」


「そうなんだ、早めに知れてよかった〜」


本当に早めに知れてよかったです。

しかし、甘いものですか...。

なかなか昼食に甘いものは出しにくかったので、夜食にたくさん作ろうかと思っていたのですが。


「甘いもの、ねぇ...。あ、そうだ!こういうのはどう?ソフィー」


「ーー...!良いかもしれない!それなら物足りなくても午後からのやる気も出そうね!」


ちなみにこの会話は全て小声で、なるべく表情を変えずにしておりました。


「...どうしたの?君たち、おしゃべりなんて珍しいね」


ライラの思いついた案に賛成してみたはいいものの、どういう風に騎士団の方に伝えるか考えていたところ、係長が、いらっしゃいました。


「!係長!」


「良いところに!」


「「いらっしゃいました!」」


ライラと私の言葉に、係長は微妙な顔をしました。






「係長、ありがとうございました。私たちにはなかなかお声がかけずらくて」


「いや、全然良いんだけど、もしかしてクリス様?すごいさっきより顔をキラキラさせてるよね」


「さすが係長!みごとな観察力です!」


「ライラ、お世辞はいいから...。でも、二人に任せて良かったよ。二人ならよく顔色を見ることができるし、私情で突っ走らないからね。ありがとうね」


「「係長!!こちらこそありがとうございますっ!おかげで天国に召される覚悟が出来ました!!」」


「いや、二人とも。そこは召されちゃダメだよ...」


そんなふざけたやり取りをしている私たちですけれど、『やる時はやる、仕事は完璧に』がモットーのお世話係の中ではトップクラスで信頼されていると自負しております。


『やる時はやる』この言葉が良いのでしょう。

オンオフがあり、だいたいのことには目を瞑ってくださる係長だからこそ、『完璧に』働けるのです。

言わないですけれど!


「ところで、本当に良かったと思うよ、君たちの案は。"夜食で甘いものも揚げ物もたくさん作りますっていうのを全員に聞こえるように団長様に伝える"って」


「ですよね!ライラの案なんです!」


「私も自分が天才かと思いました、伝える手段がないって気づくまでは!」


「ははっ、まぁ、仕事では僕を都合よく使ってかまわないよ。忙しくなかったらだけど」


「十分です係長、ありがとうございます」


「ソフィアもあんまり、無理しないようにね」


「係長、私のお父さんですか。大丈夫ですよ、係長のおかげでのんびり働けております」


すこしむくれて言う私に笑ってくれる係長とライラ。


「じゃあ、僕は行くね。また何かあれば言ってね」


「はい!お疲れ様です!」


「ありがとうございます!」


係長が声の聞こえないところに去ったことを確認しまして、声をひそめてしみじみと口に出しました。


「...ねぇ、ライラ、私たち恵まれたねぇ」


「そうだね、ソフィー...。なかなかいないよ、あんなにお父さんな上司」


「ふふっ。ほんとよ、心配性なのかな?係長。すこし胃が心配ね」


「ふはっ。胃って!私のお父さんと同じじゃないの!ちょっと!ソフィー、笑わせないでっ」


「あははっ。あ、静かにしないとっ、騎士団の皆さん、戻るみたい...」


「あ、本当だ。私たちも片付けしてから控え室戻ろっか」


「そうだね」




これを見ていたらしいクリス様。

片付けに向かおうとした私たちにぺこりと頭を下げられました。

そしてすぐ誰も気づかないうちに戻っていかれました、が。


「ライラ、ほんとにあの方ツンデレなの!?ぺこってしたわよ!ぺこって!!」


「...っく...やばいわね...。最推しになりそうだわクリス様...。ソフィー、アスール様推しじゃなくなっても仲良くしてくれる?」


「えぇ〜、そんなの当たりまえじゃない!

むしろ、幅が広がっていいと思うわ」


「幅が広がるって言うと思ったわ。けどあなたけっこう一途よねぇ、箱推しだけどアスール様は別格でしょ?」


「別格よ、あたりまえ。でも、私も推し増やし隊には興味あるのよね...」


そんな話をしながら片付けをしていましたら、あっという間でございました。



そして、午後の練習が始まりました。

片付けを終えたらつかの間の休憩時間になったので、ライラと一緒にこーっそり騎士団を覗きに行きました。


相変わらず人は多くて歓声も大きく、残念ながらあまりしっかりとは見れませんでした。

でも、ちらっと見えたクリス様がイキイキとしていらっしゃったのでほっこりとした気持ちで持ち場に戻ることが出来ました。




クリス様は白金の髪に青い空のような目のハ○ルのような髪型のツンデレイケメンです。

甘いものが好きで、ツンツンしていると思いきや、高頻度でデレをくり出します。

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