表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

3話 カイル兄さん…(ときめき)


「ありがとう〜」

「いえいえ」

「ありがとね〜」

「お疲れ様でございます」


そんなやり取りを数十回。

無事、供給過多で心の息があがっております。


まずっ、まずですね..っ、いえ、ちょっと落ち着きましょう。

....すー、ふぅ。


はい。まず、この騎士団には前にも言った通り、『氷の騎士様』のみならず、お顔が素晴らしいだけでなくものすごくお強い方がたくさんいらっしゃいます。


「あ、ごめーーん!お世話係さん!お茶こぼしちゃった!!なにか、拭くものない!?」


「はーーい!大丈夫ですよ、私がやっておくのでお着替えを...」


「いや!いいよ〜自分でやるから!申し訳ないし!」


この方はカイル・ジュート様。

世話好きで兄貴肌なのだが壊滅的な料理のセンス、それでも来る人拒まずの優しい方で、たいへん人気がございます。


今も私の代わりに片付けようとしていらっしゃいますが...。


「いえ!これは、私の仕事、ですので。

大丈夫でございます。...休憩中には休憩をしっかりなさってくださいませ」


すこし語気を強くしすぎました...。

...反省です。

しかし、休憩中なのだからこういうことは私たちに任せてほしいと思うのも事実ではありますので。


「あ、うん、そうだね。…ありがとう。でもごめんね〜、手を煩わせちゃって」


「何をおっしゃいますか。大丈夫ですよ。

任せてもらえるのは嬉しいことですので。」


これも、間違ってはいません。

しっかりちゃっかり本当の気持ちを混ぜると相手には伝わりやすいのですよ。


でも。

『係長に任せてもらえる』というのと、『騎士団の方に任せてもらえる』というのは比べるまでもなく、『騎士団の方に任せてもらえる』ほうがだんっっぜん嬉しいこと、でございますっ。


それにしても優しい方です。


後からも、ごめんね〜、ありがとう〜、を連発されていました。

騎士団の中ではお世話係のような方がいらっしゃるとは聞き及んでおりませんので、世話好きなカイル様が率先してやっているのでしょう。(妄想)


なんてっ、なんて尊いっ。


カイル兄さん、なんていうあだ名が浮かんでしまいました...。

...どうしましょう、しっくり来すぎて頭から離れませんね。

本人の前で言わないようにしないと...。



カイル兄さんは、バラのような赤い髪にブルートパーズのように煌めきを閉じ込めた力強い目をした兄貴分の騎士様です。

世話好きで、基本的には誰にでも優しいひとです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ