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2話 これは…!一大事!

この状況は、どうしたのでしょうか。

まさか、私が、騎士様のお世話をまだできるようになるとは!!


...ーはっ。


失礼致しました。

順を追って説明しますね。


ライラと休憩所の準備を終えた私でしたが、自分たちの寮に戻る途中、なぜか、二人とも係長に呼び止められ。


これから、2日にかけて訓練を公開することになったから、ご飯を作って差しあげて、と。


二人でそれはもう、石像のように固まってしまいました。


私たちの推しはなにも「氷の騎士様」だけではありません。

先鋭たちが集まるこの騎士団にはなぜか、神に二物を与えられたような方々が沢山いるのです。


その方たちのご飯をつくる...。

こんな名誉なことはありません!!!



数十秒ののち石化が溶け、私とライラは係長に詰め寄りました。


「団員の皆様はどのような食事をご希望でしょうか!?」


「夜食も要るのでしょうか!?」


「「泊まってくださるのですか!?あの方々が!!」」


私とライラの勢いに押され、後ずさりながら答えた係長曰く、


一般的なごくごく普通の家庭料理が食べたい。

夜食は甘いものが好きな方がいるから、少しだけ作って欲しい。


...最後に。

騎士団の方々は、今日、城に泊まる。


私は、感極まって泣きだし、ライラはきゃあああ!と歓喜の悲鳴をあげ、係長は、引き気味に「じゃ、じゃあ、よろしくね。」とそくささと去って行かれました。


たっぷり10分ほど各々でわぁわぁしたあと、私とライラは手を取り合って飛び上がりました。

ちょっと、はしゃぎすぎましたね。


「ライラ、明後日は命日かもしれない...!」


「大丈夫よソフィー、そのときはたぶんきっと私も一緒よ。」


この時は、午前中の訓練が終わる2時間ほど前でした。この後、昼食をお出ししてそれで終わるはずでした。


もちろん飲み物や昼食を配膳する時、もしかしたらひと目だけでも目に写せるかもしれないとは思っていました。

まさか、さらに目に写せる機会が増えるとは!


「ライラ!やるわよ!!!」


「やるわよーー!!」


「「おおー!!」」


という感じで盛り上がって、そのままのテンションで準備をした結果。


この通り燃え尽きてしまいました...。

あ、この通りと言ってもその場に居なかったら見えませんでしたね。


現在、ライラと二人お世話係の控え室にて机につっぷしております。


昼食を出すことは、いろいろな場面であるのですが、夕食、夜食を出すことは王族の方々以外には1年に数えるほどしかありません。

ですから、ここは私たちの腕の見せどころ!と仕込みに全生命と愛情を注ぎ込んでしまいました。


まぁ、間違ってはいませんね。

仕込みは料理のいのち、ですから。



作者は、推しの近くに行けるとなると1人で大泣きするでしょう。(予報)

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