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泪の色  作者: 井黒薯蕷
1/3

イジメ

人を殺した。

誰にも 見えない場所で


僕の クラスでは ひとつのイジメが起きていた

イジメの対象は 気弱な女の子の (ろく)

麓は 1年生の時から 理由は

わからないが 一言も喋っていない

それが原因で毎日 いじめられている


『凛〜 またやっちゃえよ

どうせ 大人はなにも出来ないんだからさ』


親が学校長ということもあり

担任の先生も 僕達が何をしても

反論などはしてこなかった


そして 僕は ずっと ずっと、 イジメを続けた

自分の心を置き去りにして


麓の 教科書を窓から投げ捨て

体操着をボロボロにして ゴミ箱に捨てた

だが この6年間 1度も 麓は涙1つも流さなかった


クラスのみんなは 大爆笑

自分でも気づいていたのかもしれないが

周りの反応から もうやめることは出来なかった


大人は何も言わない 全て金に踊らされて


放課後 僕はクラスで一人 椅子に座っていた

僕の日課でもあった

そして 1人で 教科書を拾っている

麓の姿が 窓から見える

腹が立った 何も出来ないなら

死ねばいい

自分から行動を起こさないと何も変わらないことは 1番知っている


僕の親は 金をだし目に この学校を牛耳り

生徒の親からの信頼も厚かった

そのため 僕は この6年間

先生に怒られたこともないし

悪口を言われたことも無い


変わってしまったんだ 環境が


幼稚園の時は とても気弱で

友達も1人もおらず 痣を何個も

作り 毎日いじめられていた

その時 僕は 幼稚園児ながらに思った


『 もう死にたい 』と

僕は自分自身を変えようとした

そうするにつれ 親も 周りの反応も

少しずつ 変わっていった


そして今 僕はここにいる


全てを思い返していた その時。

僕の 頬には 涙が流れていた


ただの償いだったのかもしれない

だけど僕は 目を閉じた。

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