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〜ライバル達〜
お客さんが選んだコスプレを着るだけで
一日6万稼いでいた。
私は、お金さえあれば何も困ることもないと
必死に働く。
あるときは同じ女の子から
『あいつのせいで客がつかない』
『もう今日は帰る!』
と、店長さんに言い帰ってしまう女の子が数人いた。
そんな言葉が飛び交ったのだ
だが私は気にしないで働き続けた。
そんなに稼いでどうするのか?と当時の自分に聞きたいが〝わからない〟と答えるだろう。
私は必要としてくれる人がいることに嬉しかった。
ただ、それだけだ。
お金はおまけに過ぎなかった。
お洋服をプレゼントしてくれることもあった
また、店長さんは何処か私を気に掛けていた…
こいつは金になると。
【そして数日後、店は移店して新宿、歌舞伎町へと進出する。JKだというブランドだけでこんなにも値打ちが上がるのだ。私は諭吉のお金を握りしめ思った。】




