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それでも生き続けていく〜自伝〜  作者: ヒナノ花ひな
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〜母親の恋人達〜

母親「今日あなたに会わせたい人おるんよ。でもママはあなたの方が大事やから、あなたが気に入らんのやったらその人とはバイバイする」


私「どういういみ?」


母親「新しいお父さんできるかもしれんよ」


私「え!!ほんとに!?」


私にとって〝お父さん〟という人は二度と貰えないプレゼントだと思っていた。だからすごくワクワクしていた。お父さんが出来たらどこへ連れてってくれるだろう。何をして遊ぼうか。

いままでわたしは男性からの愛情は受けずに育った。両親が揃っている家庭が羨ましく何処か妬んでいたのだ。


男性Aが車から降り私の元へやってきた

「こんばんは!何食べたい?」


人見知りなわたしはもじもじして母親の後ろに隠れる


「ごめんね。この子人見知りするんや。何食べたいん?」母親が優しくわたしに聞いてくれ

わたしは母親にコソコソ話をするように

「お寿司」

と答えた。


お寿司屋さんに行くとわたしは甘エビやイカのお刺身同じ物ばかり食べていた。

男性Aはこれも美味しいよと箸で渡そうとする

私は箸で受け取ろうとしたため

「箸から食べ物を受け取っちゃいけないよ」

と注意された。

その男性Aもきっと〝注意〟をしただけだと思ったのだろう。

しかし、私はその〝注意〟を〝怒られた〟と感じてしまう。

しかも男性から怒られた経験がいままで一度もなかった為に恐怖を覚えその場で大泣きしてしまったのだ。


母親も「ごめんね、今日は帰るわ」と私を抱きしめ車へ戻った。


今思えばこのときの私の母親はこんなわたしを心配していたのだろうか。それか父親という存在が私には必要だと感じていたのだろうか。

私には母親が単に自分が恋愛したいが為にわざわざ私を連れ、その男性に会わせたとは思えない。

子供がいる母親もまた〝女〟だ。

自分が恋愛をしたいが為に自分が子供をいることを隠し男と遊び子供を放置し尚且つ育児放棄して亡くなってしまう子供達の事件も増えている。


私の母親は私に一つでも傷を付ければその男性とは縁を切り、また私という子供がいるせいで恋愛が上手くいかなくても私を一度も

「あんたのせいで!!」など、責めたりはしなかった。ひたすら車の運転中何も言わずにただ前を見て隣で泣いている姿をよく私はみていた。

始めにも書いたが母親は常に

〝信用しとるのは、あなた(私)だけ〟だと胸に刻んでいたのだ。


そんな私にも一度お父さんの様な人が居たことを覚えている。家には黒色のウサギを飼っており、その男性の背中には大きな刺青、その人の家にもまた背中には大きな刺青、指が1.2本無い人も何度か訪ねてきていた。

私は、しょっちゅう刺青が気になり

「みして!みして!!」と言っていた

その男性もハイハイと服を脱ぎズラーッと大きな刺青を私にみせる

「うわぁー!」とその男性の背中を指でなぞり

すごいすごいと飛び跳ねる。



ある日、家で夜ご飯に焼肉を焼いていると

私があやまって下に置いてあった野菜やお肉を足で踏んでしまった。

するとその男性が

「おまえなにしとんじゃ!!」

と私に叱りつけた

私は怯えて台所にいる母親の元へ行こうとしたが

腕を強く引っ張られ身動きが取れなくなった

「ごめんなさい。」

すると大きな手で私を追いやった。

車の隣の席で母親が泣いている姿が頭をよぎったのだ。


その日の夜私は自分の鼻に綿を詰めて遊んだ 綿は鼻の奥にまで入った

それを見つけた母親が「なにしとるの!?」と「ねぇ!」と

その男性を起こすも

「知らんわ。眠いんや、起こさんといて」


母親は小さな私を連れて急いで夜間病院に連れていく。ピンセットのようなもので取り出した

「二度とせんといて!」怒られてしまった。


しかし、こんなことが何度か起こる。お菓子の中によく入っている〝食べてはいけません〟という小さな袋を開けそれを食べてみたり

カッターで自分の手のひらを切り血をためて

「ママみてー!」と何をしでかすかわからない子だった。


そして、その入れ墨をした

〝お父さんのような人〟は後に母親のストーカーとなるとは知らずに。。

〜母親と私の壮絶な過去〜

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