ペアマッチー序章ー
今回は少し短めです。
どうぞ。
「わぁ...!見て、カスミちゃん!すっっっごい広ーい!」
「ほんと、凄い大きさの建物...遠くからでもすぐ分かる大きさだし、中も当然広いと思ってたけど...想像以上だね。」
まるでお城の中に入ったかのように広いロビー。
ロビーでこんなに大きいのなら、中央闘技広場は一体どれほど大きいのか...
ますます心に不安とプレッシャーがかかるが、それを押しとどめる。
「あっちに受付があるよ、はやく済ませちゃおう。」
「りょーかい!」
二人で受付へ進み、係員の人に受付を申し込む。
「お二人での参加ですか?」
「あ、はい...この2VS2をお願いします。」
「了解しました。二日目からの参加になります。当日は参加選手への挨拶やコンディション確認のため、8時前には会場に着くようにして下さい。」
私は朝に弱い。8時前なんて無理だ。
横にいるユリちゃんに助けを求める目を向けるが...
「わかりました!8時前ですね!」
絶対そのアホ毛切り刻んでやる。
受付を済ませ、会場内を少し探索に出る。
「...?」
「どしたの、カスミちゃん?」
「ううん、なんでもない...」
なにか視線を感じたが、気のせいか...?
気にしないようにして、私は中を見てみる事にした。
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ああ、ようやく見つけたぜ...
あんな目立つ花の着物してんだ、すぐ分かった。
アイツが師匠に恥をかかせたクソ野郎の弟子...
師匠の恨みをオレが代わりに晴らす。ぜってぇにな...
「ケヒッ...待ってろよ...イヒ、イヒヒヒ...」
隅で怪しく笑う影は、音もなく近付いてきていた。
次回は一日目にカスミ編では公開できないストーリー構成を書く為、一日目を飛ばして二日目からの開始です。