猫の目【200文字】
塀を歩き、路地を行き、民家の塀を乗り越えて、植え込みの間に紛れて辺りを伺う。
猫は鳴き声も上げず木を登り、2階のベランダの縁に音もなく降り立つ。
そして窓から部屋を覗き、ニャアと鳴いて彼女に窓を開けさせた。
「あら、きれいな黒い猫ちゃん。君はどこの子? ほらこっちにおいで。」
憧れの人の声が、僕の頭に響く。
憧れの人の笑顔が、僕の脳裏に映る。
黒魔術講座を受講する事3年。
僕は、ようやく念願の使い魔を手に入れた。
ファミリアーは、ソーサラーマジックLv3。
この後書きのためだけに、久し振りにルールブックを開いた。