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部長がキレたもようです。

作者: 月食猫

 私が弟との会話をしている時に浮かんだネタを、衝動のまま書いただけなので楽しめるかどうかは貴方次第です。


 なので石投げないで~!!


 それは、とある文芸部でのちょっとした出来事だった。


 その日、彼らは今まで書いてきたものや資料などを片づける事になっていた。しかし、一週間ほど前に新部長にバトンタッチされたばかりだった。つまり早い話がなめられてるという訳で。


 新しく部長になった彼は、物静かで大人しくて真面目で…地味なメガネだ。しかし、何故か前任の部長が独断で彼に決めてしまったうえの、それに反論するのもめんどくさかったという事である意味惰性で部長になってしまったようなものだ。


 3年生が居なくなった今、部員は5人しかいない。しかも全員男。理由は簡単で、ココが男子高だからだ。今の文芸部は、完全に暇つぶしの場所となっている。


 一応ここにいる彼らも、好きで文芸部に入ったし、前部長の時はしっかり作品を仕上げていた。しかし、新部長はいつも静かであまり喋りすらしない。そして地味だからという事で段々なめられて今の現状に至るという事だ。


 その時も、真面目に作業をしているのは部長だけで、その他の部員たちは漫画を読んだりカードゲームをしたりして遊んでばかり。作業をしようとする気配すらない。


 だが、世の中どうなるものかなんて分かるはずもない。おそらく、この瞬間の彼らは次の瞬間突然襲い掛かる恐怖を思いもしなかっただろう。


「飛び降り自殺って、お好み焼き状態になるらしいね」


『……………はい?……』


 それは、まるで独り言のように呟かれた言葉だった。なのに、何故か部室全体に響き渡り、騒いでいた彼等の耳にしっかりと届いてしまったのだ。お好み焼き状態という、なんか想像しやすいようなそんでもないような、でも何となく伝わってしまう感じがなんか怖い。

 凍りつく部員達。そして、何事もなかったように淡々と、部員たちに背を向けて作業を続ける新部長。何故か部室が一気に暗くなったような気がする。


「……ぶ、部長、それは…?」


「高層ビルとか、結構高い所から落ちたらあんなドラマみたいに綺麗な死体になる筈がないんだ。かと言って頭割れてとかだけじゃ足りない。どうやら、お好み焼きに卵を落としたような状態になるらしい。イコールグチャグチャな訳。だって、ものすごく高い所から柔らかい肉の塊が落ちるんだから当然だ。だから、死体をそこから運び出すためにまず最初にやるのは持ち上げるんじゃなくてヘラではがすらしい」


 まあ、あの人が言ってた話だし、何処まで本当かは分からないんだけどね。と、あくまでたんたんと、まるでその日受けた授業内容でも説明するみたいに言っているが、内容はとんでもない。しかも、無口であった彼が急に饒舌になった所が更に恐怖心を煽る。


 1年の部員の一人が、思わず後ずさり誰かのカバンを蹴ってしまった。…それは、今注目の的(?)である新部長の鞄で、しかも鞄の口が空いていた。

 そこから飛び出してきたのは、お弁当箱や教科書。そして、本。


『中国の拷問百選』『悪魔辞典』『世界の拷問道具集』『裏社会について』『人体の急所』……


 その時、新部長が静かに振り向いた。その顔は優しげに微笑んでるようだったが、メガネが光っているせいで表情が分かりずらい。


「………作業…しようか…」


『サ―!イエッサー!!』


 その声はとても穏やかで、とても恐ろしかったととある部員は語った。その後も、何かあるたびにグロすぎたり惨すぎたり、とにかくそれ以上は勘弁して下さいと土下座したくなるような事を口にする部長の被害を受ける人が続出し、瞬く間に学校中に知れ渡る事となった。


 こうして、地味でなめられがちだった部長は誰もが恐れる静かな魔王と呼ばれる様になった。





  蛇足的な何か。


「ぶ、部長…そう言う話はどこで…?」

「ああ、姉さんが勝手に教えてくれたんだ。ついでに言っておくけど、その本ほとんど僕の趣味じゃないから。姉さんが勝手に入れて『これでなめられねーぞ!!』って笑ってた」

「そ、そうですか…(良かった~~~!!)」

「まあ、二つだけ僕の愛読書だけど」

「!!!」


 ~しばしの沈黙~


「部長のお姉さんってどんな人なんですか?」

「色々と規格外。軽く人外。今頃実験でもしてるんじゃないかな?笑いながら」

『どんなだー!!』

(ただのドSな科学部員…だと思うよ)

 最後まで読んで下さりありがとうございました!

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