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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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チートスキル《精度99%》を手に入れた転生者、異世界で最強の賢者になります~無能は不要と言われて家から追放されたけど、俺の魔法は全て賢者レベルで使えるので問題ありません~

作者: 空月そらら
掲載日:2024/03/23

 「アント、お前をこの家から追放する」

 

 「ち、父上、俺はまだ頑張れます、だから追放だけは……」

 

 この世界は15歳でスキル鑑定がされ、スキルの有無によってその後の人生が左右される。

 

 だが世間は残酷で、スキルが無いと判断されれば、すぐに追放されてしまう。

 

 もちろん当たりスキルを引き当てた者は成功し、ハズレを引いた者は落ちぶれる。

 

 俺は《剣聖》を引き当てて、ラスティン家に恥じない人間にならなければいけなかった。

 

 『申し訳ありません、ラスティン伯爵、この子には《剣聖》のスキルがありませんでした』

 

 神官のその一言で、俺は父上から見限られた。

 

 ラスティン家が産み出した失敗作だから、恥だからという理由だけで、俺を追放すると言っているのだ。

 

 「はははは! やっぱり兄さんは『無能』だったんだな!」

 

 「ルーカス……」

 

 俺の双子の弟である、ルーカスが笑いをこらえながら、そう言った。

 

 ルーカスは当たりスキルの《剣聖》を持っている。


 だからルーカスは俺を見下し、いつも馬鹿にしてきた。

 

 「こんな無能はラスティン家の恥だ! だから父さん! さっさと無能のアントを追放してよ!」

 

 「そうだな……ではこれより、無能のアントを追放とする。荷物を纏めてさっさと出ていけ」

 

 ルーカスは俺を見下して言っているが、父上の決定は絶対だ。


 だけどこんなのは、ただの理不尽だ。

 

 「父上! 俺はまだ……やれます! 必ずスキルを発現させますので、もう一度チャンスを下さい!」

 

  パァンッ!


 父上は俺の頬を平手打ちし、見下した目でこう言った。

 

 「貴様はもう息子でもなんでもない。さっさと出ていけ! それに《剣聖》のルーカスに対して、スキルの発現のないお前が、この家にいること自体が恥なのだ!」

 

 「で、ですが!」

 

 「黙れ!」

 

 するとラスティン伯爵は剣を鞘から出して、俺の頭を殴ってくる。

 

 「ど、どうして……」

 

 俺は意識が薄れていく中で、2人の会話が聞こえてくる。

 

 「はははは! 無能は追放! スキルが発現しなくて良かったな!」

 

 「ふん、こんな無能な息子などいらんわ」

 

 その言葉を聞きながら俺の意識は途切れた。

 

 

 ◇

 


 ――――――――――――――――――――――

 転生者特典《精度99%》を獲得しました。

 ――――――――――――――――――――――

 

 「こ、ここって……どこだよ?」

 

 俺は目が覚めると森にいた。


 だがおかしい、俺は確か頭を殴られて……。

 

 「そうか、俺は追放されたのか」

 

 夢であれば良かったと思ったが、どうやらそうでは無いらしい。


 そしてラスティン伯爵に殴られた頭が痛い。


 なんだか昔の記憶が蘇ってくるようだった。

 

「そういえば俺、転生したんだったよな。転生前でも無能で、この世界に来てからも無能と呼ばれてしまうなんて、はは……なんでなんだろ」

 

 転生前の世界では誰にも相手にされなかった。

 

 あいつと関わると不幸になるから、と言う理由で仲間外れにされていた。

 

 それでも俺は学校に頑張って通学していた、だけど帰り道に、車に轢かれて死んだんだ。

 

 でも俺がこの異世界に転生した事は、何か意味が有るはずだ。

 

 「そういえばさっき、転生者特典でスキルを取得したみたいな文字が出てたような?」

 

 もしかして女神様がくれたスキルなのだろうか。


 たしか、《精度99%》だったような。

 

 「なんか外れスキル臭いけど、何もないよりはマシだ」

 

 まあ《剣聖》のスキルを持つルーカスに比べたら見劣りするけどな。

 

 とりあえず、ここにいても仕方ないから移動しよう。


 安全地帯である街や村に行かないとな、そう思い、とりあえず森を抜ける事にする。

 

 そして俺は森の中を歩いていてふと思った。

 

 そういえば、このスキルってどう使うんだ?

 

 そんな事を考えていると近くで誰かの声が聞こえた。

 

 「だ、誰か、助けて……」

 

 「人の声じゃねえか! おい! 大丈夫か!」

 

 こんな森の中で人の声?

 

  なんで? いや今はそんな事を考えても仕方がない。


 俺は声のした方に向かって行く。


 俺は木々を抜けると、目の前には魔物のオークがいた。


 そして、そのオークに襲われている1人の女の子がいる。


 女の子は綺麗な青髪で、年齢は俺と同じくらいだろうか?


  そんな女の子が、オークに今にも殺されそうな状況だ。

 

 「俺が注意をひくから、その隙に逃げろ!」

 

 「は、はい!」

 

 俺は女の子にそう言ってオークに向かって行く。


 もちろん、ただ突っ込む訳じゃない。


 一応、ラスティン家では初級魔法を教わってるんだ、だから魔法が使えないわけじゃない。


 正直不安だ……。


 でもやるしかない!


 俺はオークに向かって魔法を使う。

 

 《火槍ッッッッ!》

 

 俺が詠唱すると魔法陣が出現し、オークに向かって火の槍が飛んでいく。


 もちろんこれでオークがやられてるはずが……え?


 どういうことか分からないが、俺が放った初級魔法の《火槍》は、オークの体を貫いていた。


 俺がオークを攻撃してから5秒後、オークはバタリと地面に倒れた。


  そんな事を考えていると女の子が俺の近くに寄って来る。

 

 「ど、どういうことですか!? 先ほど使われた魔法って初級魔法ですよね!?」

 

 「ああ、そうなんだけどさ……」

 

 女の子がものすごい剣幕で俺に聞いてくるが、こっちだって何が起きているか分からない。


 だって驚いているのは俺も同じだ。


 本来、初級魔法がオークの体を貫通する威力なんてあるはずがない。


 もしかして俺が与えられてスキル《精度99%》って、魔法の精度が99%になるってことか!?


 てことは、ほぼ賢者と変わらねえじゃねえか!


 俺は賢者レベルの魔法が使えるってことかよ!?

 

 いや待て、まだ分からないぞ。


 もしかしたら、精度が上がる代わりになにか代償が……。


 俺がそんなことを考えていると女の子が話しかけてくる。

 

「す、すごすぎますよ! 先ほど倒したオークはA級ですよ!? それを一撃で倒してしまうなんて!」

 

「そうだったのか……っておい!?」

 

 すると青髪の女の子が俺に向かって抱きついてくる。


 俺の腕を自分の胸に押し付けてな。

 

 って!? なんでいきなり抱きつくの!?


 なにこの状況、いきなりやばい展開だと思うんだけど!


 おおおお落ち着けよ俺……とりあえず深呼吸しよう!


 スーハー! よし! もう大丈夫だ。

 

「こんなに魔法の精度が高いのは、もしかして賢者ですか!?」

 

「い、いや賢者じゃないぞ。俺は……ただの普通の人間だ」

 

「明らかに普通じゃないです! あと私の名前はリリアンです! ソロで冒険者をしています!」

 

「お、おう。俺の名前はアントって言うんだ。とりあえずよろしくな」

 

 近くでみるとめちゃくちゃ可愛いな。って! 何考えてるんだ俺!?


  とりあえず、リリアンが無事でよかったな。

 

「さっきの魔法本当に凄かった! もしかしてアントも冒険者をしてるの?」

 

 リリアンが上目遣いで俺を見つめてくる。


 正直かなり可愛い。


 ドキドキしながら答える。

 

「いや、俺は冒険者じゃないな、仲間もいないし、頼れる人もいない」

 

 俺がそう言うと、リリアンが驚いた表情をする。まあ当然か。

 

 すると、俺の腹からぐ〜と音が鳴る。

 

 そういえば俺、追放されてから何も食ってなかったな。


 するとリリアンは笑顔で口を開く。

 

「お腹空いてるのね! だったら近くの町で一緒に食事でもしましょう! そこであなたと話したい事もあるし!」


 そういう事なら喜んでご馳走になります。


 てか俺に話があるってなんだろ?もしかして冒険者の勧誘かな?


 とりあえず俺はリリアンの後について行き、町に向かい、食堂でリリアンと一緒に食事を取っていた。

 

「アントはどうやってあの魔法を使えるようになったの?  初級の魔法には見えなかったけど」

 

「ああ、あれは俺のスキルがそういう性質だからだろうな」

 

 そう言いながら俺はガツガツと皿の上にある肉を食べていく。

 

「やっぱりアントのスキルって《賢者》じゃない?」

 

「いや、俺はそんな大層なスキルを持ってないよ、それにスキルが原因で家から追放もされたしな」

 

 あのラスティン伯爵の顔を思い出すだけで気分が沈む。


 俺を育ててくれた事は感謝しているが、それでも追放されたことには憤りを感じる。


 そんな俺を見てリリアンはキョトンとした顔をしていた。


「酷い親だね! スキルが役に立たないってだけで家を追い出すなんてさ!」

 

 まあ普通に考えたらそうだよな、やはり親に見捨てられたのはメンタルに来る。

 

 するとリリアンの口から思いもよらぬ発言が飛び出してくる。

 

「良かったらさ、私と一緒に冒険者をしない? 冒険者になればお金も稼げるしさ」


 俺はリリアンの発言に驚いた。


 1人で冒険者をやっていると聞いていたが、まさか俺を誘ってくれるなんて。


 でも俺に冒険者なんて出来るのか?


 だけど良いチャンスかもしれない、ここで俺が冒険者になれば、ラスティン家の奴らを見返すチャンスだ。


「戦闘経験があまりないけど……それでも俺なんかでいいなら、よろしく頼むよ」

 

「もちろん!」

 

 俺がそう言うとリリアンはパァっと笑顔になる。


 するとリリアンが手を差し出してきた。

 

 俺はその手を取り握手をする。


 そして俺たちは冒険者として一緒にやっていく事になったのだった。

 

「それで? これからどうするんだ?」

 

「まずはアントの冒険者の身分証を作らないとね」

 

 そういや俺、身分証持ってなかったな。


 だって誰も俺が冒険者になるなんて思わなかったし。

 

「それじゃあ、今から馬車で近くの冒険者ギルド支部に行こう!」

 

「おお、初めてのギルドか」

 

 そうして俺たちは馬車に乗り、冒険者ギルド支部に向かうのだった。


 それから数時間後、俺たちは冒険者ギルドに到着する。


 俺とリリアンはギルドの中に入り、カウンターの方にいる、受付嬢の方へ向かった。


 彼女は微笑みながら挨拶を始める。


「リリアン様、本日はどのような御用でしょうか?」

 

「今日は私の横にいる人、アントの冒険者登録をして欲しいのですが……」

 

「分かりました、ではアント様はこちらに来て下さい」

 

 俺はそのまま受付嬢に2階の個室へ案内される。


 どうやら、ここでは冒険者を登録する際、2階にある個室でする事になっているようだ。

 

「ではこちらの書類に必要事項を記入して下さい」

 

「分かりました」

 

 そして俺は書類に記入を始めた。


 えっと名前に職業、出身地だな。


 それから使用武器か……まあ俺は魔法使ってるし、無しでいいか。


 そして数分後、全ての項目を埋めることができた。


 そう思っていると受付嬢が部屋に再び入ってくる。

 

「書類の記入が終わりましたら、こちらのカードに手をかざして下さい。それで登録は完了致します」

 

 へえ、結構簡単だなと思いながら、俺はカードに手をかざす。


 すると俺の情報がカードに記載されていく。


 そして数分後、全ての作業が終了したのか、カードが光り出した。

 

 どうやら、このカードには俺の個人情報が登録されているらしい。


 だからもし無くしても再発行できるとのことだ。


「色々話を教えて下さりありがとうございます」

 

「いえいえ」

 

 俺がそう礼を言うと受付嬢はぺこりと頭を下げる。


 そして俺は一階に降りて行くと、冒険者たちが俺をジロジロと見て来る。


 まあリリアンの格好は目立つから仕方ないか。

 

「アント! 登録は済んだ?」

 

「おう、冒険者カードも出来たぞ」

 

「良かった! これでアントと冒険ができるね!」


「はははははは! アントが追放された! あんな無能がこの家にいるのが間違いなんだよ!」

 

 兄さんのアントが、このカイリス家から追放されて僕は嬉しいと思っていた。


 これからは僕が、兄さんの代わりに家の名を継ぐのだから!


 ああ、凄く気分がいい!何か飯でも召使いに作らせて食べるか!


 あの無能を追放した事を祝おう!

 

「おい召使い! 僕は腹が空いた。何か飯を用意しろ! それからステーキ、エールも用意しろ!」

 

 僕は召使いにそう伝えるが、あまり反応を示さない。


 凄くムカつく召使いだな、父上に言ってクビにしてもらうか!


  僕はそう思って召使いに近づこうとしたその時。


 バァンッ! と大きな音がなり、僕の頬に衝撃が走る。


 は? 何が起きたんだ? どうして僕は地面に倒れていて……頬が痛いんだ?


 すると、1人のメイドが僕を見下してこう言ってきたのだ。

 

「あなたは本当にアント様の家族ですか? 」

 

「な、なんだと!?」

 

 そう言ったのは僕の家に代々仕える、唯一のメイドだ。


 なんだこの女、僕の事を誰だと……ふざけるな!


 僕はラスティン家の《剣聖》だぞ!


 そう思い、立ち上がろうとするが、足が震えて立ち上がることが出来ない。

 

「アント様は確かにスキルは持っていません、剣技でもまだ初歩的なことしか出来ませんでした。ですがそれでも、最後まで諦めずに努力しようとされていたお方なのです」

 

 この女は一体何の話をしているんだ?


 僕はどうしてそんな話をしているか、全然理解出来なかった。


 ただ、どうでもいいと思ったから耳を貸さなかったのだ。

 

「うるさいぞ、このメイド風情が! いいからさっさと僕の飯を……」

 

 そう言い立ち上がるが、足が震えてまた転んでしまう。

 

 は? なんで足が言う事を聞かないんだ?


 おかしい、こんなことはありえない!

 

「一応、仕事なのでご飯は調理いたしますが、せいぜいこの家から追放されない様に努力してください」

 

 何なんだよこのメイドは、腹が立ってしょうがない!


  僕はやっと立ち上がり、メイドを睨むが、まだ体が震える。


 なぜだ?スキルのステータス補正が無かったとしても俺のほうが圧倒的に強いはずなのに!


 なんで震えて……。


 そう思っていると召使いは厨房へ行ってしまう。

 

「そういえばさっき、この家から追放とかほざいていたな……」

 

 なんで《剣聖》の僕が追放されるなんて言われなきゃいけないんだよ。


 この家から追放されたのはあの無能なアントだろ!


 僕は周りにいる召使いに怒りをぶつけに行こうとするが、近くにいる召使いはあまりにも冷たい目で僕を見ている。

 

 なんだよあの目は! 無能で卑しい身分のくせに、僕をそんな目で見るな!

 

「く、くそが」

 

 僕は歯を食いしばりながら、自分の部屋に戻るのであった。

【 ★ブラウザバックの前に本当に大事なお話があります!★ 】


最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます!楽しんでいただけたでしょうか?


本作品は連載候補の短編になります。

今後の展開は未定です。


連載版を書くかどうかは皆様の反応次第とさせていただきますので、何卒よろしくお願いいたします!


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今後の展開に期待が持てる内容で連載化が楽しみですが、短編としての体裁は整えたほうが良いと思います。
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