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スキルテスト

ピーシーで依頼を受けた翌日、私たちは早朝に別邸を出てファーデルに帰ることにした。ピーシーとファーデルの間には昨日通った街道があってそこは比較的通行量があるが、ピーシーから真東に出て、ユーミアンからファーデルに繋がる南北の街道に出るルートは距離が遠くなるせいか通行量は少ない。そこで私はあえて党周りをしてスマホに記述のあった数々のスキルを試すことにした。ナクルも一緒にいるが、まあどのみちバレるから気にしていない。昨日のマウンテンバイクの件もあるし。

 ピーシーから50㎞程東に来た。この一帯は丘陵地帯で見通しのいい場所である。周囲にいくつか村があるが、規模は小さい。

「では色々と試すか。まずはスポーツカーを創造。」

私のいた世界の物を出すと完全なコピーとなってしまうから創造スキルが導き出した一つの最適解に沿ったものが創造された。これはデザインを自分で好きに決めることも出来るが、速度、重量、騒音、動力方式のパラメーターをいじることで最適なものが召喚された。未舗装の野原に出したのだから車体が草の上に乗っかり、流線型でクリアランスがほとんどないこの車は動かない。だが出せるかどうかの確認なのでまあ良いだろう。

「すごい!なんと美しい形をしているのだ!この形を彫刻に刻んで売れば富裕層たちにうけるに違いない。」

「次行くか。それにこの車を使い始めたらグッズとしてファーデル商会に卸すことも考えるよ。」

「ありがとう!ぜひ頼む。」

「次はちょいと凶悪なものにするかな。」

私は戦車を創造、召喚した。NATO規格の120㎜滑空砲を搭載し、デジタル迷彩を搭載したモデルだ。高度に自動化されているため、乗員2人でも運用できる。抗堪性のことを考えると乗員4名で運用した方が好ましいが。

「なんだ!?怪物か!?」

「これが私の武器だよ。」

このモデルには派生形の無人型があって、その場合、乗員区画が全て弾薬庫になる。それはまた今度創造しよう。

「未舗装路で泥地が多いこの地域での運用を考えると無限軌道車両の使用が好ましいな。」

「未舗装路?、無限軌道?康太、あなたは一体何のことをいっているのだ?」

「未舗装路とは簡単に言えば道に石が敷き詰められていない道のことだよ。今まで通ってきたのはそれにあたる。無限軌道なんだが、これの両側に帯みたいに巻き付いているものがあるだろ。これが回転して進むんだ。」

「なんだかよく分からないが無限軌道がすごいってことが分かった。」

「試験も終了したし、さっさと帰るか。」

「そうしましょう。」

召喚した兵器を収納にしまって、展示品処分として異世界マーケットで売っておいた。それでスポーツカーが3億ポイント、戦車が15億ポイントで売却できた。異世界マーケットの市場規模は良く分からないがまあいつかは役に立つだろう。

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