ランク昇格、護衛依頼
最近天気予報が外れている気がすると感じている現代兵器は美しいです。実際のところどうなんでしょうか?そんなことはさておき、この話も楽しんでいただけると幸いです。
「分かった。今日からお前はCランクだ。最短記録おめでとう!それじゃギルドカードとギルド証を更新するから渡してくれ。」
二点を渡して15分程すると銀のギルドカードとランク欄にCと書かれたギルド証が返ってきた。
「更新手続きは完了だ。Cランクになると大体の依頼を受けることが出来る。それで護衛の任務が一件あるんだ。受けてくれるか?」
「どんなのだ?」
「この街の西にここよりも大きな街ユーヤミンがある。そこまでの護衛だ。最近、盗賊による被害が急増していて腕の立つ奴を欲しているんだ。報酬は半分が前払いで半分が後払いだ。」
「受けよう。」
「では昼前にここに来てくれ。」
私は昼前までの2時間、街の中を見て回ることにした。この街で取り扱われているのは肉、野菜、パンなどだな。時々薬草を扱っている露店も目に留まった。そういえば貨幣の価値を整理しないとな。まず貨幣の並びとして小銀貨、銀貨、小金貨、金貨の順番で並び重量は5g、50g、5g、50gだ。重量当たりの銀と金の比は100:1だから銀貨10枚が小金貨1枚となる。だが、この国の印刷が行われているものは彫刻によって区別されるので多少重さが違ってもそのままの比率で両替が可能だが、異国の通貨では天秤で細かく計算するらしい。ここでは小銀貨1枚でパンが買える。日本円にして100円ぐらいであろうか?それでものの物価を見ていたが、肉は大体小銀貨3枚程度から売られているような感じだった。勿論小分けにしてではあるが。
私は露店で小銀貨3枚でパンを購入した後、ギルドに戻った。
「君が登録二日にしてCランクに昇格した逸材か。私が護衛を依頼した、ナクルだ。」
「康太です。よろしく。」
「それからもう二人も今回の護衛に参加してくれるのか。」
「ロイドです。」
「ジョージです。」
「村まで約二日だ。それまで護衛を頼む。」
早速出発することになった。それにしてもこの二人、何かが怪しい。
馬車が2台あってそれぞれには食料品や、陶器といったどこかの特産品らしきものが載せられていた。他の護衛二人を警戒しながら進んでいった。馬が疲れているということで夜、野営を敷いていると盗賊たちが茂みから接近していた。
「ここで野営とか馬鹿だろ。さっさとよこしやがれ。」
盗賊に囲まれ、私たちは依頼主を囲む形で護衛した。膠着状態が続いて少しすると、突然他の護衛が剣を依頼主の方に向けた。
「まあ死人に何を言ってもしょうがないが、うまく引っかかってくれてありがとさん。これでまた報酬を山分けできるし、お前にはその肥しとなってもらおうか。」
そう言って依頼主を突き刺そうとしたところに私が割り込み、戦闘が始まった。
「ナクル様、私が守るのでそこを動かないで。」
「分かりました。」
にしても異世界人は力が弱いのか?私は軽く剣を跳ね返し、護衛二人の上半身と下半身にお別れを告げさせた後、少し距離を取って盗賊たちを討伐し始めた。
「なんなんだあいつは?」
「なぜ我々の仲間以外が入っている!?」
ナクルさんを気にしながらの戦闘の為、拳銃を出し、
『ピュン、ピュン、ピュン』
と射撃を続けた。この消音器もかなりの性能だ。拳銃を発砲している感覚が全くしない。
弾倉が空になるまでだから15発だっただろうか。撃ち終わるとまた死体が転がっている風景になっていた。
「ナクルさん。大丈夫ですか?」
「ああ、君のおかげで命拾いしたよ。それにしてもすごいね。君の武器も。」
「どうも。」