表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/18

練習試合

U-18日本代表‥18歳以下の日本代表。

U-17日本代表‥17歳以下の日本代表。

サイドバック‥4バックのディフェンスラインの外側、左右両サイドに位置するディフェンダーのこと。

4-4-2‥キーパー以外のフィールドプレーヤーの選手のフォーメーションの呼び方の一つ。後ろからディフェンダー、ミットフィルダー、フォワードの順。4-4-2の場合はディフェンダー4人、ミットフィルダー4人、フォワード2人ということ。現在は4-3-1-2等4列表記が基本になっている。

ファンタジスタ‥奇想天外なプレーをする選手。システムや戦術を重要視する近代サッカーではなかなか存在するのが難しい。



エレンシア横浜ユースとの練習試合の日になった。


前日までの練習で阿部や大竹達はパスを出さないようになっていたが、北条達はパスを出していないままだ。


相手の練習場まで、バスでやって来た。


唐冲と違い練習場が3面あり、全て芝だ。


「すごいね〜」


木村が感心している。


「そうなの?」


「ユースの練習場だけでこれだけ広いのは日本ではかなりめずらしいんだよ〜」


「へぇ」


「あ、来ましたよ」


藤原が皆に伝える。


相手チームのエレンシア横浜ユースが姿を表す。


「‥‥フルメンバーだな」


「みたいね〜」


相手の選手が一人こちらを見て驚いたような表情になる。


男がこちらに向かって歩いて来る。


「君がキャプテン?」


男に話し掛けられた。


大石は首を横に振った。


「‥‥俺です」


阿部が前に出て来た。


「そう‥‥キャプテンの城明じょうあきらだ。今日はいいゲームにしよう」


二人は手を前に差し出し、握手をかわす。


城はくるりと背を向けるとチームメイトがいる方に戻って行った。




「どうしたんですか、キャプテン?」


ゴールキーパーであろう大柄な男が城に尋ねる。


「今日の試合は面白くなりそうだぞ、義明よしあき


「‥‥?」




両チームともアップを始めた。


「あっちのキャプテンは有名な人なの?」


大石が周りを見渡しながら聞く。


ファンと思しき人達がちらほら見える。


「U−18日本代表のストライカーだからね〜。でもこの人達は城だけを見に来てるわけじゃないよ〜」


「そうなの? まぁ強豪なら他にも凄い選手いるだろうけど」


「ゴールキーパーの川口義明かわぐちよしあきはU−17日本代表。時折みせる神懸かり的なセーブと味方を叱咤激励する姿から『軍神』って呼ばれてるよ〜。『ザ・ウォール』こと井原正樹いはらまさきは城と同じU−18日本代表〜。代表では4−4−2のフォーメーションだからセンターバックだけど3−5−2のフォーメーションのユースでは積極的に前線に上がって攻撃参加するリベロだよ〜。『ハマのファンタジスタ』中村俊也なかむらとしやは中学時代には欧州留学にも行った横浜だけじゃなく日本中が期待してる選手〜。運動能力は並の上ってところだけど技術は日本屈指のトップ下だよ〜」


「つまり凄いんだ」


木村が頷く。


「今のままなら確実に勝てないよ〜」


「よ〜ってお前‥‥阿部達は説得出来たんだからお前の秘策って奴にかかってるんだ」


「大丈夫〜」


「すっげー不安なんだけど」




試合が始まろうとしている。


横浜も唐冲も3−5−2のフォーメーションだ。


唐冲のスタメンはゴールキーパー坪谷、センターバック小柳、北条、山井、ディフェンシブミットフィルダー大島、大竹、右サイドハーフ藤原、左サイドハーフ丸山、オフェンシブミットフィルダー阿部、フォワード永田、大石だ。


唐冲は円陣を組まずにピッチに散った。


試合が始まる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ