☆『たすけられた』よ☆
「ねえーーーー…『大丈夫』?」
そんな声が、後ろから聞こえて来たのだ。××××××××××
ーーーーーーーーーー
………………っ! うっ、うわあっ!
なに?なに?! お肌つやつや〜すべっすべ! うっ、うつくしい! きれい!!!
なに?!
奇跡? それとも天使なの?! ××××××××××××
と、まあ。えーと………………、あのね? 『ものすっごい超“きれいなこ”』が、いたの。
すっごいきれいな、男の子でした!ふー。きっと。きっとひとじゃないのよ! 天使だょ!多分!そのくらい“きれい”なのっ!!!
「……大丈夫?もしかして転んだの? 何処か痛いのかな? ……一年生だよね? もしかして……緊張してるの? あ、僕の事が恐いのかな? 急に声掛けてごめんね? でも、気に為っちゃって。……“鞄”、大丈夫?」
“彼”はそう言ったのでした。“来緒”はね、“夢心地”でした。“声”美し過ぎたのです。ーーーーーーふわふわしちゃったのでした。××××××××もう、好き!好き過ぎるよ!“超”カッコイイよ!彼、すごいょお!好きになっちゃった。成っちゃったよ!成っちゃうよね?!
だって!だってね!
「汚れてるよ」って言って『ごめん』って言って。『???』な来緒の『落とした“鞄”』を、
“綺麗なハンカチ”で掃除してくれたの。ーーーーーーっ、紳士だよね!最高だよ!
“じゃあね”と、彼は“笑顔”をくれたわけでして。ふわあぁ。どうしよう!どうしよう!
“心臓のお薬”、いるかも! 動悸と息切れが、ーーーー治まりません。もう誰かたすけてorz.orz. きゃ〜!!!
もう!どうしよう!来緒はーー『好きなひと』が、出来た“みたい”です。
来緒はーー“声”も掛けれずに、ただただ“背中”を見送ってしまったよorz.orz.ってしまった!
遅刻だよ!
ーーーーーー走りました。髪がめっちゃ“ぼろぼろ”だよ。くずれちゃったよ!わーん!ばか〜〜!!
.˚‧º·(´ฅωฅ`)‧º·˚.(⸝⸝o̴̶̷᷄ ·̭ o̴̶̷̥᷅⸝⸝)ぴえんorz.
××××××××××××××××××××
「っすみません。……失礼します。えっと。……っ転んでしまって、………………あの………ちょっと遅れました。…………。あの……このクラスの者ですーーーー」
私、高丘 来緒は、ーーーーはずかしさを堪えて、そう言ったのでした。結局勿論間に合わなかったのよ。“彼”に見惚れ過ぎたよ!(*⊃ω⊂*)←
“遅刻”は“ちょっびっと”だから大丈夫だよね?多分“大丈夫”だよね?ぴぇん!××××××××××
××××××××××××××××××× × × ×
「高丘、分かってるから早く入れ」
ーーうわ。ーー名前! 言われた!ヒドイ……ナンデ バラ ス ノ ヨ 〜
担任……だよね? 確か………名前が…………確か……?
「橋本先生〜何“女子限定”で名前覚えてんの〜も〜、や〜ら〜し〜い〜」
あ…………そう。『ハシモト』よ。ハシモト…………………『ナンチャラ』だ。そう、確か。うん。『ナンチャラ』だよ。
「『黙』れ、蔭岡、凛。 男女は平等だ。 常識を逸するな。
…たくっ無駄口聞いて無いで、おまえも早く“クラスメイト”位覚えろよ。其の為の『自己紹介』タイムだぞ。
ーーーー? 高丘? どうした? もしや何処か“痛む”のか? 転んだ箇所か?
怪我は見受けられないが大丈夫か? 頭でも打ってるのか?
あ、それと。“今”伝えておくな? おまえ、“その鞄”は、駄目だぞ? 明日から変えて来てくれ。今日は仕方無いから、黙認しておくが、な? 意味理解るな?気を付けなさいーーーー“危ない”ぞ?
良いか? 忠告はしたからな? “対策”は自分でしなさいよ? さてとーーじゃあ」
と。
“来緒”曰く“橋本”なんちゃらはそう言ったのだった。淡々と。××××××
ーーーーえーーーー“何”ーーーー?この人。ーーーー地味顔なのにーーーーなんか、“威圧的?” 似合わな〜
来緒自身はそんな思考振りで、聴いていなかったし、勿論理解もしなかった。××××××
「あ、それとなー。先に言っとくな。“弓削 光明”と、“木ノ下 なつの”について。どうせ後から分かっちゃうから、今な。」と。
担任、“橋本 和希”は続けて発言中だった。
××××××××××
「えー、二人はだな、有り体に云うと“去年”も一年生を途中迄“体験してる”ーー子達だーー君等の“ちょっとだけ先輩”だーが、
気にするな。“誤差”程度だからな。まあ、平たく云うと『病欠』で出席日数が不足した故の『やり直し』だから、問題無しだ。何も気にする事は無い。そう平等だ。『去年ちょっと勉強フライングした分有利だろ?』とか、絡まない様にな。ちょっとしか『来てない』から。ーーな?弓削君に木ノ下さん? な?」
そう言ったが、その“橋本”を、遮った者が在たのだった。
×××××「“言い方”………………」と。××××××××××
「“木ノ下”は『兎も角』さ」と。××××××
溜息交じりに鬱蒼とした様子で“彼”は言った。「言い方考えて」と。“誤差とか”と。×××××××××
幼げな容姿の大人しげな見目とは真逆だった。“呆れ具合”も××××××××
×××××××××××
「光明、俺は何ひとつ間違いは発して無いが? さてじゃあさっきの続きからの自己紹介行くか〜」
と。“光明”と言われた彼の発言を聞いた担任の反応は、そんなだった。
“来緒”は驚いた。××××××
××××××××××××
「…………あのね? “間違い”でなければ“正解”だとでも? “橋本 和希”は“阿呆”な訳? あ、間違えた。“阿呆せんせ”っと、又間違えたな。“橋・本”先生?」
“弓削 光明”も中々の暴言だった。“見た目”と違い。
『っ??!っ!?』 ×××××××××××××××××××××××。“来緒”は混乱しまくったのだった。
……………………………………「……………“光明”君……………………………“声”に出てる……………よ…………………………………………………………………」と。
ーー“ミツアキ”クン。
とても目立つ容姿の謂わば“美少女”に属する“少女”は、見兼ねてそう発言した。彼女の名を……
「ーーはあ。 馬鹿じゃん、木ノ下。
出・し・てんの。
……大体何で同じクラスだよ……担任“橋本 和希”だし。……何これ“最悪”。
ーー“嫌”がらせ?」
×××××『?!! ??』 “弓削 光明”と呼ばれている“彼”は、そう“発言”した。“来緒”の混乱は、深まった。
然しだった。
「あのなあ光明、あ、違うな “弓削”、 木ノ下も。
今はなーー、
ーー実はな。
……………“自己紹介”タイムなんだわ。
ーー君達知ってる?
一年“一緒”のお友達に、互いを紹介し合う時間ーーーーの、事な? 君等のなーー
『フリートーク・タ〜イム』は、決して設けてはいないんだわ。そう、残念な事に、な?
あ〜“アー ユー おーけー? ユア アンダースタンド?”」
そうーー和希は言った。××××××
「……………………。
中学生英語、うざいーー」
『!!』
“弓削 光明”の切り返しは、其れだったが。××××
ーーーー
「……“お前”に“合わせて”んだけどな〜光明君。 後俺との『フリートーク・タイム』も設けて無い、ぞ。 悪いな? 光明?」
「うざい。」
ーーーー
ーーーーーーーーーー。
ーーーー。「 分かった。 お前もう『黙って』ろ。
次、青原君立って〜ちょっと“あれ”な空気だけどさ? しれっと流して?
さあ!“自己アピール”あ、間違えた(w)
“自己紹介”でーーお願いし、ま、す!(ww)
はい、“青原 水都”君。
“青城 晴”君に続いてそして“青山 真凛”君へと、繋げよう。
ーーーーって、うちのクラス、 “青”多くない? しかも全員“かっこいい”て。………何?
あ、ーーーーっ、 ネタ? そうか………………成程ね。………だからか………
だから“光明は………苛々してんのか?
ごめんなっ? 気付いてやれなくてな?
光明、“男”は“顔”じゃないぞ! はっ待て! “身長”でも無っ………」
“教師”橋本は、そう、言い掛けた。だが、だった。
ーー「違うだろ!」
ーーばんっ!と。
机を叩いた音で、彼は立ち上がったのだった××××××××
そして。既にずっと立って居た“青原 水都”が、挙手をして。そして発言したのだった。××××××××
××××「先生、あんま、煽らないで下さいよ。ーーーー」
ーーーーなんかーー“弓削”ーー君、可哀想なんですけど?ーーと。
××××××××××
×××ד病気”って。 弓削君、辛かったんじゃないんですか? やりたくて“又一年”やる訳じゃ無いんでしょ? 『不本意』だと思うし………………さあ。
………去年の『友達』が『先輩』に成っちゃった訳でしょ? ……俺ならそれ、ぶっちゃけ辛いし。
学校来たく無くなるわ。でも“弓削君”は、ちゃんと来てるじゃん。
真面目に座ってるじゃん。
なのにさ?
さっきから先生の“発言”がいちいち。“虐め”に聞こえるんすけどね? 俺の“気のせい”なんですか?
ーー気にし過ぎな訳?
…………先生? 『デリカシー』って、知ってますよね? 先生は先生なんだから、もうちょっと言い方気にして欲しい訳なんですよね?
弓削君への発言に、限らずですけどね?
あ、えっと。『弓削君』て呼んで………大丈夫だった? 『さん』が良いなら、そう呼ぶんだけど…………
「いいよ呼んで。」
“ちらり”と弓削の視線気にした“青原 水都”は“弓削 光明”に、返された。××××××
「…………………ありがと。………………あのさ? 俺達そんなにガキでも無いんで。
『普通』に仲良く出来ますよ。
先生みたいにさ。 ーーーー“プレッシャー”掛けて来なくーーーーとも。だからーーーー。まあ、ーーーーっ、
あ〜『以上』です。あ、〜俺の自己紹介此れでいい? 」
青原 水都はそう言って着席した。照れていた。やや熱く成り過ぎ、途中からやや熱弁とかし、気付き、座って逃げたとも言えた。
肝心の担任ならば苦笑して、“名前言うのが自己紹介だけどな〜? 青原、君?”ーーーーと。 ××××××××
“じゃ、次『真凛』君ね〜”と言った担任教師、橋本 和希。おそらくーーーー
懲りてない〜
“高丘 来緒”はそう思ってみていたのだった。“着席”もせずに。××××
×××××××××××××××××××××××××××××
「……………で? いつまつで立ってる訳?」と問われる迄立ったままだった。××××××
“自己紹介”は、継続していた。来緒はぼぉっと、それをみるでも無く聴くでも無く、眺めてはいたが。
確かにイケメン率は多い気もした様な気もしたが、そんな事より、だった。
もうーー“朝の出会いの超絶・美少年”で、頭の中一杯だったのだ。溢れ出ていた位だ。××××××
ーーーー“探さなくちゃ”と。 ××××××××××つまりは本当は本気で自己紹介等聞いても無く聴こえてもいなく、で、つまり何も理解っていなかった。××××××××××
ひたすらホームルーム終りを待っただけだった。“目的”の為に。そして“漸く”だった。“終わった”のだ。そんな彼女は走り出した。“橋本”に向かって。
あんなにすっごい“美少年”、『絶対知ってるでしょ?!』 と。××××××××
× × ×
「ーーーーっ先生っ、はっ『橋本』先生!」
「ーーーーん?ーーーーー」
“橋本 和希”は呼ばれ振り返った。ーーーーだったのだが。
「あ、『和希』さんっ、っ、と、ーーーー間違えたっ!
ーーっ橋本先生っ!
なつのちゃんと、光明君は?
大丈夫……だった………? 」と。
“聞こえた”のだ。
××××××××××××
『目的』は『あちら』から、やって来たのだ。《奇跡》みたいに。
××××××××
××××××××××××××
ーーーーええぇえェーーーー?! っ、!何故だか! |イ・ケ・メンいっぱいだよっ?!ーーーーーーーーーーーーすっごッ! ーーーーなに?!
と。ーーーー来緒は目を丸くした訳で。ーーーー。
ーーーーーーーー×××××××××××
× × ×
「愛しのっ光明君っ! やほ〜っ
会いに来てみちゃった☆っ! おまたせっ☆《(๑>σ๑)♡←》
あ、
よっ、
なつのちゃんっ。
俺の愛しの“光明たん←(*ノ>ᴗ<)”は、どう〜? “よろ”で〜す( •̀ω •́ゞ)✧
面倒みてやってね〜(´>ω∂`)☆。 ーーうん。 流石、なつのちゃん。〜今日も“可愛い”ねっ☆
ーーーーまあ、それに比べで“光明”たんはーー
う〜ん。流石……………“相変わらず”で。
ねっ(•̀ω<́ )☆『愛・し・の』、“光・明”たんっ ☆☆☆」ーーーーと。
××××××××××
ーー「煩いぞ理っ!」
弓削 光明は、巫山戯た“少年”に、そう言った。“但しイケメンに限る”の対極扱いの。××××
ーーーーーーーーーー
そんな空気をスルースキルして、例の美少年は教師橋本へ語り掛けた。「大丈夫?」と。
「虐めに遭って無いよね?」と。「その時はちゃんと教えてね?」と彼は言ったのだ。
“高丘 来緒”は、きょとんとした。いや、呆然に近かった。
意味も分からないまま、そんな時に。不意に教室から、ひとり。男子生徒が飛び出して来たのは、来緒の少ない思考の回路の妨げだった。
「あのーーーーっ、鹿島 悠緋サンと!華月 海サン!っ、ですよねっ!ーーーーうわっどうしよっ、っーーーー『ファン』ですっ!」と。
× × ×
うん?ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、
『何事』かな? そして来緒は更にその首を傾げる羽目と為ったのだ。『てか、邪魔しないでよ! なんなの?!』と。
『ワタシとカレの間』の、「………じゃましないでよ………っ」と。声に出ていた。×××××××