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蠣崎当主伝  作者: 吉原左衛門尉義清
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蝦夷会見

5日後


安東家に送った使者と伴に、安東家当主、安東舜季あんどうきよすえが蝦夷へ到着したらしいんだけど


「はあ、山場だよ……」


「どうしたんですか?」


近くにいた重季が聞いてきた


「一応相手は主家だし、俺が気に食わなかったら対抗馬たてられて蠣崎が乗っ取られてしまうかもしれないからな……」


「殿なら大丈夫ですよー、私が保障しますよ!」


「ありがとう、それだけでも幾分か気が楽になったよ」


「いえいえ」


舜季様が到着して数刻して、俺と会いまみえることになったんだけど、会う場所ってのがなんと茶室らしい


この時代の茶室というものは、身分、立場というものを無視して対等に話をするときに用いられたって聞いたことがあったからな


どうなることやら……


そして、俺は茶室に入った


「お初にお目にかかります。此度蠣崎家当主になりました、松前義広と申します。近く、蠣崎性に改名しようと思っているので、よろしくお願いします」


「そんなことはどうでもいいわい、こちらこそこれから長い付き合いになるからのう。ところで本題だがの、アイヌ民族との和議の仲立ちをしてほしいとのことじゃが」


「ええ、お願いしてもよろしいでしょうか?」


「ただのう、交戦中の間を取り持つんでな」


「お礼ならそれ相応の物を考えております」


「具体的には」


「アイヌ民族との交易の利益の7割でどうでしょうか?」


「ふむ、それならいいかのう」


「よろしくお願いします」


さて、ここでもうひと押し行ってみるか


「それと、この件とは別件なのですが、十三湊の領有を認めて頂きたいのですが」


さあ、どうでるかな?


「十三湊か……あそこは古来から我ら安東家が治めていた土地、しかし今は大浦家が領有しておるはずじゃ」


「ですから、わが家が彼の地を切り取った際に認めて頂きたいということです。何年度になるかはわかりませんが……そういう考えを持っていると認識して頂けると嬉しいです」


「…………ふむ、ならその件も加えて承知した」


ちょっと間があったな……ってことはいろいろと考えていたなこれは


「ありがとうございます!」


「では、儂は書をしたためるとしよう」


そうして舜季様は和議に関する書をしたため、アイヌ民族へと送った


こうして俺と舜季様の会見は終わったんだ




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