ミニエピソード まさりの伝説
昔、住んでいた町に、興味のある伝説があった。
「儂が若い時、この町に、男よりも男らしい女子が居た。真名は知らぬが、性格も男勝りであることから、「まさり」と呼ばれていた」
その話を聞いた時、自分は小2であった。
おじいさんの話だったので、半ば信じ、嘘だろうと疑っていた。
その後、おじいさんは天国に逝った。それきり、思い出すことも無く、忘れ去っていった。
こうして、2年過ぎた。
ある日、両親の案内により、親同士の懇談会に参加した。だが、主に親だちが喋るだけなので、自分にとっては面白くない。
ーー遅れてやってきた1組の親子と出会うまでは。
初めて見たとき、男の子だ、と思った。髪が短く切っており、緑色で構成された服。
「うぃーす」
ただ、口調は男らしいが、声は女に近かった。
懇談会の空気が凍った。
「んー。子供は一人か。女の子は居ねぇな」
いや居るだろ。お前という女が。皆の心中でツッコミを入れた。
呆然とする僕に、そいつが近づいて、こう言われた。
「お前、モテない顔だな」
直後、そいつを殴ったことは覚えている。でも、誰かに止められたのかは覚えていない。
改めて、そいつの名前を問うと。
「俺の名前は秘密だ。男だからな。俺は3代目の「まさり」。よろしくな!」
これが、後々までいろんなことに一緒に巻き込まれていく僕らの出会いだった。
ーーーーーー
「・・・というわけで、ピーコは、元超問題児だったんだよ」
「いやー照れるなぁ!」
褒めてない。褒めてないから。
「何で何で? どうして問題児になったの?」
「そうだなぁ・・例えば、沢山の罠で山を籠城しちゃったり、ガソリンで爆発実験をしたり、町を巻き込んで、不良を苛めてたり」
「・・・・・・・・」
「他にも、まだまだあるよ。聞きたい? 丸1日掛かるけど」
「えんりょーします」
当然の返事。
「また聞きたくなったら言ってね」
そう。時間はたっぷりとあるんだ。
ゆっくりと行こう。
ミアリーが幸せになる日までに。




