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永遠の旅物語  作者: 【健全版】ヨーラスやら
第1幕 瞬光のウォン、怪力のピーコ
4/26

魂という存在

ーーーー


「何やっているんだ?」


誰だろう。知らない男の子が自分の手をのぞき込んだ。自分の手にあるのは、そこら辺に捨ててあった缶。その缶にさらさらした砂ような物を詰める。


「花火を作るんだ」

「おー。どこで上げるんだ」


「友達の家」


「は? あそこは狭いぞ」


「違うよ。友達に目の前で花火を見せたいんだ。そう目の前で」


「あ・・・? そんなの」


意味わかんねぇ、と言いかけて、男の子は気づいた。


「・・・・。いや、花火するなら、もっといいところがある」

「え?」


後に僕らは、山の廃校で花火を誤発し、消防と警察のおっさんに大目玉を食らうことになる。


しかし、僕の考えを阻止し、一緒に叱られた男の子は、嬉しいそうだった。


「やっと、俺の仲間になったな」


その子の呼び名は「まさり」。実はこう見えて女の子であることを小学生の僕はまだ知らない。


ーーーー



ウェーランドから出て、徒歩で1時間。たどり着いたのはぼとんど草原である小さな山。その頂に、多くの花があった。


「これを採ったら終了っと・・」


参考の写真を見ながら、作業を続けたウォンとピーコとミアリー。


「疲れた~~~~」

「お疲れさん」

「その感覚があってうらやましいぜ。俺たちは魂で動いているんだからな」


その場で座り込んだミアリー。僕はピーコを見て、


「そろそろ話そうか? 僕らの秘密を」

「そうだな・・・。帰りに歩きながらするか」


「え? 何?」


「まぁ・・。ミアリーには理解できない話だと思うけどね」


陽が地平線に隠れ始めた頃にウェーランドへの帰路につく。


「それじゃ、説明するよ。さっき、ピーコが言ったとおり、僕らは魂で生きている、と言っても実はちょっと違うんだ」


「何が?」


「この体に憑いたことだよ。僕は機械。ピーコは人形。それぞれ幽霊のように憑いて、思いのままに動いているんだ」


「何で何で?」


「それが、僕らの特殊能力だからさ」


「ふう~ん」


「たまに僕らは食べることがあるけど、実は意味はない。消化されるけど魂エネルギーに転換できないからね」


ミアリーは首を傾げ、唸る。


「何で何で?」


「人間らしい生活をしたいと思うからさ」


「でも、何でそんな姿になったの」


ミアリーの問いに、僕は黙った。


代わりに、ピーコが答える。


「向こうの世界で罪を犯したからな。その罰でここに永遠に動き続けるーーそういう運命だ」


「向こうの世界?」


「あー。それ、話したいけど、したら長いからやめておこう。で。つまり・・・僕らはミアリーと一緒に旅することができない。生きる時間が違いすぎるんだ。だから、ミアリーはウェーランドで普通に暮らして・・・」




「嫌!!!!!!」




ミアリーの一言で、言葉を失う僕とピーコ。




「だって、私、ウォンが好き!! だから、一緒に居て!」




いきなりの告白に困惑する僕。微笑するピーコ。


「ウォン、一本取られたな」


「う~~~ん。ピーコからも説得してよ」


「ミアリーが必要しているのは、誰でもねぇ、ウォン、お前自身の言葉だ。ちゃんと答えろよ」


あ。今気づいた。こいつ、僕のことを面白がっている。


「クククク・・・・」


後でシバいてやろうか。




ウェーランド。「人助け」ギルド。


「そう。一定の金額を貯まったら出発するのね」


ギルドの受付係(女性)が言い、寂しそうな目で僕を見つめた。


「初めからそのつもりでした。それと・・その・・・」


「メラルでいいわよ」


「メラルさん。ミアリーを預けるところは・・・」


「それは無理ね。ミアリーは17歳でしょ。自立して自らの責任で行動するわ」


「あの、僕は」


「いずれ、どんな結末になろうが、ミアリーは後悔しない選択をすると思うのよ。それまで見守って欲しいな」


「・・・」


完全にメラルのペースだ。確かにミアリーを連れていくのもいいかもしれない。でもそれは、ミアリーが死ぬまで見届けることもあるーー。


「ウォン。あのな・・・」


振り返ってみるとピーコが居た。


「何故困った顔をしているの」


「いや、それがな・・・ミアリーが俺とウォンがとある人を援護する話になってな・・・」



え?



「誰を援護?」


「・・・・もち・・・」


「ん?」


「貴族。お金持ちの、娘だ・・・」



「あんだってええええええ??????」





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