表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永遠の旅物語  作者: 【健全版】ヨーラスやら
第1幕 瞬光のウォン、怪力のピーコ
3/26

 人助け

「改めて自己紹介するよ。僕はウォン。隣が」

「ピーコだ。よろしくな」


最初こそは騒いでいたが落ち着きを取り戻した2人に、僕らのことを伝える。

店員は聞いているように見えるが、視線は商品に一直線だ。ミアリーは首を傾げていた。


「どこから来たの?」

「分からない。地名ですら、忘れたからね」

「まったくだ。以前はウォンにほいほいと付いていったら、名の無き森に踏み込んで・・・」


ああ恐ろしい、とピーコは震えた。


「ミアリーは何故僕を売ろうとしたの?」

「金が欲しい!」

「何を買いたい?」

「食べ物!」

「それじゃ、理由にならないよ・・・」


がっくりと頭を垂らした僕。


「それに旅もしたいの!」

「ほう? どこへ行きたい?」

「分かんない」

「・・・・」「・・・・」


話が進まない僕らに店員が一枚の地図を渡した。


「それは前日に仕入れたものだ。浸水しちゃったから使いものにならん。お前らにやる」


よく見ると、地図の空白に水が染みた所がある。他は無事だ。


「これまだまだ使え」「使えても質が下がったもんは要らん」


結局、新品(質が下がった)の地図をありがたく受け取り、店から出た。


「まずは金を作らないとね」

「売るか?」

「山に行こう!」


「ミアリーの提案、却下」


ちょっぴり涙目になるミアリー。


「第一、虫に襲われたらどうするの? 薬が無いのに?」

「うっうー」


唸りながら案を練る僕ら。


「とりあえず、ミアリーの案に乗ろうぜ」

「リスクが」

「だったら、人助けだ」

「え?」


理解できないミアリーを放置して、話を合わせる僕。


「あそこに行くの?」

「ダメもとで行く」

「16歳以上しか入れないよ」

「騙す」


それ、詐欺じゃないか・・・・・。




「私、17歳だよ」




「あ?」「え?」


振り返る僕とピーコ。

ミアリーは何かのカードを取り出していた。

保険証・・・?


「おい、ちょっと見せろ!」


半ば強引に奪うピーコ。


その瞬間、ピーコが固まった。


「どうした?」


口を閉ざしたまま、ピーコが保険証を僕に渡す。





確かに、17歳と書いてあった。



絶句する僕とピーコ。

ミアリーは少し首を傾げた。

どうやら僕らの驚きの意味を分かってないようだった。



ウェーランドには商店の他に、職の無い人が集まるギルドが存在する。ただし、仕事を探すのではない。「単なる人助け」である。




「じゅ、17歳~~~~~~~~??????」




保険証を見たギルドの受付係の叫びが響く。


「そう! 17歳なの!!」


・・・胸を張って言える程のことなのか・・・?


ギルド総皆の冷めた視線がミアリーに注ぐ。


「ちょ、ちょっと・・・無理です」

「えーっ?」

「その小さ・・・いいえ、何の力も無い体では」

「何で何で? 17歳になっても1人で歩いたら駄目なの?」

「う・・・」


言葉を詰まらせるギルドの受付係。


あ。そういえば、ミアリーと会った時、1人で歩いたんだった。


なるぼど、納得。


「分かりました・・・。ここにサインしてください。万が一あなたが怪我しても私たちの責任は有りませんので」

「ほいっと」


一通り名前を書いたミアリー。


「では。こちらに依頼の紙がありますので、ご自由にお取りください。そうしたら、私に渡しください。手続きをします」

「OK」

「あ。付き人は居ますか?」

「付き人?」


「僕とピーコが居ます」


「かしこりました」


その後、ミアリーを呼んで、依頼の紙が貼ってある掲示板へ行く。


「さあーて。どれを選ぼうか?」




ミニ劇場


『そういえば、受付係、可愛いね」


「おっ、やっぱりそう思うか? いやー、ウォンも男だな!」


「…言っておくけど、競争率、かなり高いよ? さっき、あの女を狙う為に、男たちが喧嘩していたよ」


「そ、そんなに……?」

  

夢が幻のように崩れたピーコでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ