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永遠の旅物語  作者: 【健全版】ヨーラスやら
第1幕 瞬光のウォン、怪力のピーコ
10/26

嵐の前兆 (前編)

フィラリアの都市へ行き、まずは病院を探した。人々に聞き回り、昼にはたどり着いた。次に二手に分かれて行動することにした。ピーコとミアリーは「嵐の子」の病室へ行き、ウォンはウェーランドの「人助け」ギルトへ向かう。


ピーコとミアリーは病院の職員から聞いた病室の場所を探して、見つけた。良くある集団病室だった。部屋の隅に居る「嵐の子」は読書をしていた。左足と右腕に包帯が巻いていた。


「あのー。嵐の子ですか?」

「誰だ?」


ミアリーは見た目は男の子であるが、胸の膨らみから女の子であることが分かった。もちろん、ピーコもだ。


「なんだ、女か。ちぇ、可愛くねぇな」

「やまがましいわ。好きでこんな格好をやっているんだ。文句があるんなら出ていけ」

「それは困るのー。ロラからの伝言があるのに」


ミアリーの言葉に、ピタッと止まる。瞳に鋭い光が宿り、睨む。ピーコはこれを侵害しないほうがいいと判断し、黙る。


「ロラだと・・・・。ほう、聞かせろ」

「んとねー。「とりあえず、顔を見に行きたいけど、今は無理。試験は落ちた。あと、兄貴の事は分かるが、ちゃんと知らせろ。暇つぶしにトラブルなどやらないでゆっくり寝ろ」以上。分かった?」


何かを諦めたような顔でため息を一つ、嵐の子は窓の外を見ながら呟く。


「トラブルを起こして、ロラに叱られたかった・・・」「するな。絶対にするな」


これ以上の会話は無駄と考え、今回の騒動について情報を求め、次のような事が分かった。


1、実家から家出途中で反帝国派に襲われた。

2、実家はかなりの貴族であるが、いつも暴れ回ったので恨みを買った心有りはいっぱいある。

3、嵐の子はロラが好き。でもその人は、「デキる兄」が好き。現在、「デキる兄」とは両思いらしいが恋人関係はなっていない。

4、反帝国派の拠点は町外れの古い商店街にある。

5、1週間前、友達のエランが変な動きを見せた。夢が叶い、そのせいで家に帰る時間が減ったという。さすがに気になり、探りを入れたら今回の騒動に繋がった。ちなみに、1週間前、反帝国派のリーダー格の人に恋人ができたらしい。


上記の事を聞いたピーコとミアリーは体をお大事にと言い残して退室した。その後、商店街でしばらく待つことにした。



ウォンはウェーランドに向かっていた。といっても、船を乗り継ぐのは面倒くさい。なので、魂エネルギーを使った能力強化で行く。これまでも何度もやってきたので慣れている。代償は数分間の意識気絶。ある意味最奥の手である。放出すれば回復もするので大丈夫だ。

白いモヤが体を包み、脚に力が沸いてくる。


「ソウルラッシュ Lv,1 <<瞬光>>」


直後、目にも止まらぬ速さで駆け、海上も沈まず真っすく行く。今回は短距離だったので、40分(注:片道徒歩で行くと3日間掛かります)で着いてしまった。人助けギルトは港の近くの街にある。

意識気絶のちに入るなり、受付の女性が気づいた。メラルだ。


「あ。ウォン。仕事の帰り?」

「それもあるけど、いろいろ報告したいんだ」


ミアリーの嘘、ロラによる護衛任務完了、新しい仕事の事を伝えた。


「うん、分かった。ミアリーはここに帰ってきたら仕事を与えるわ。嵐の子? ああ、カスト偽宗教集団壊滅事件に関わっていた人ね。表向きは別の人がやったって言っているけど」

「へー。なにをしたんだい」

「わざと暴動を引き起こして、逃げた先に放火。非常口を残してね。そこに嵐の子が待ち伏せた。そんでプルぼっこ、全員病院送り。犯罪に染めた事は悪いけど、皆弱いのよ」

「・・・・・・・・・・・・・・・」


ひどいや。暴力オンパレートだ。まぁ、不法侵入が当たり前の「伝説の問題児」まさりとは比べものにならないけど。


その後、フィラリアにUターンし、ピーコ達を探した。見つけた後は情報交換。


結論、反帝国派のリーダー格の人の恋人が怪しい。


「犯人は大体予想できる。後はその現場を押さえたらいい。問題はミアリーだね」

「それならロラに報告して夜に行けばいいだろ。ミアリーを預けられるし、察知能力があるんだろ。」

「OK。それで行こう。ミアリー、分かった?」

「うん。気をつけてね」

「大丈夫。確かめに行くだけさ」


一旦、トール村に戻り、ロラに事情説明。ミアリーと別れて、フィラリアに着いたときは深夜になっていた。


暗闇が覆う街に人の気配が感じれない。こういう時が察知能力が役に立つ。


「ピーコ。僕から離れないで」

「ああ。地図は頭に覚えているからな。行くぞ」


道に置かれている看板を避け、転ばないよう小石を蹴ったりしながら慎重に進んでいく。


町外れの古い商店街は道が荒れており、建物も所々破壊された跡が有る。数十年前の戦争の傷跡だ。その中で唯一無事な建物が反帝国派の拠点というわけだ。


静かに木製の扉を開けて、足音を立てずに。・・・・・が、警報音が鳴る。急に明るくなり、大声が響く。


「侵入者だ! 人だろうが、犬だろうが、誰一人たりも許すな!」

「アリス様の命令だ! 殺せ! 殺せ!」

「だが、弱そうだぞ?」


建物は2階構造に成っており、1階の奥は男たちが泊まっていたようだ(嵐の子の情報によると2階にもある)。剣を持ってやってきた男達は4人。そのうち1人は2階へ逃げる準備を始めている。


「ちんたらやらないで、とっと殴ろう!」

「そりゃ、こっちの台詞だ!」


先攻は反帝国派だ。一気に間合いを詰め、剣を大きく振り、自分達を狙う。だが、最小限の動作で回避する。続いて、第2、第3の攻撃が休む間もなく来る。さらに、手足を使った3人での連続武術。「ソウルラッシュ」を使わずかわし続けるのは難業だ。

案の定、手痛い一撃を食らい、拠点の玄関まで飛ばれた。ピーコもやられたのか、僕の近くに倒れていた。


「なかなかやる。ここまで耐えたのは初めてだ」

「まぁ、強いのは認めよう」

「だが、数は我々の方が多い」


もう勝った気になっている反帝国派の3人(ちなみに、最後の1人は2階に逃げている)。

仕方ない。これだけはやりたくなかったけど・・・・。


「ピーコ。扉を取れ」

「え? ・・・・あ。了解!」


ピーコは建物の入り口の扉を掴んで、引っ張った。たちまち、「バキッ」という嫌な音を立て、剥がし取った。


「は?」「え?」「へ?」


次の瞬間、その扉を反帝国派の3人に思い切りぶん投げた! 凄まじいスピード&回転で飛んでいく縦長形の扉!


「「「え」」」」


反応する暇もなく、強烈な一撃により、まとめて壁に当たり悶絶する。




「よっじゃ、ストライク!!!」




「悪いね、恨むなら、こんな日に引き合わせた神様にしてね。それが僕らだからさ!」




どっちが悪者だ・・・・。そう呟きながら意識を沈んでいく反帝国派の3人。


「次は2階か。ピーコ。落ち着いて進もう」

「おう」


2階への階段を上り切った後、敵を確認する。狙撃手の女、槍を持った男、二刀流の男。・・・ヤバい。本気の実戦モードだ。

さて、どうしようか。

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