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黒猫クロとぼく  作者: たま


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11/19

白猫

黒い粒子が、春の光の中で霧のようにほどけていく。

 

《撃破確認》

《経験値を獲得しました》

《レベルが13に上昇しました》

 

「……はあっ」

息が荒い。

けど、まだ終わりじゃない。

 

校庭の黒い穴――さっきよりも大きくなっている。

 

《第二塔・外縁ゲート 不安定化》

 

「魔物?」

 

ずるり、と。

さっきの個体より二回りは大きい影が這い出してくる。

 

《侵入個体 第二塔 外縁種(上位)》

 

「うそでしょ……!」

 

ノクスが低く唸る。

「あれは核が二つある。正面からは硬い」

「どうするの!?」

「時間を稼げ。クロを呼べ」

 

「……え?」

いるじゃん目の前に。何言ってるの?

 

その瞬間。

校舎の三階の窓から、白い影がふわりと跳んだ。

 

「にゃぁ。」

 

柔らかく着地。

白猫――クロ?。

 

でも、瞳が違う。

金色に光っている。

 

《守護獣リンク:副位覚醒》

 

「クロ……?」

 

クロはゆっくりと歩き、魔物を見上げる。

尻尾が、二股に分かれた。

 

「なっ……!?」

 

ノクスが笑う。

「隠していたな、白き獣」

「うるさいの」

 

――声が、頭に直接響く。

クロの声だ。

いつもののんびりした調子じゃない。

澄んでいて、強い。

 

「あおい、風で視界を奪って」

「わかった!」

 

「嵐魔法!」

 

《嵐魔法 旋風陣》

 

砂と空気が渦を巻く。

魔物の視界が遮られる。

 

その瞬間。

クロの体が光に包まれた。

 

白い毛並みが、銀の鎧のように輝く。

小さな体のまま。

けれど、圧倒的な魔力。

 

《白獣術:光裂爪》

 

一閃。

 

魔物の体に、十字の光が走る。

 

ぐらり、と揺れる巨体。

 

「まだ核が!」

 

ノクスが影から跳ぶ。

 

《闇拘束 重圧》

 

影が絡みつき、魔物を地面に押し付ける。

 

「あおい、今! 胸の奥、左!」

 

魔力が胸で震える。

 

「魔力圧縮――最大!」

 

体が熱い。

でも、怖くない。

白猫クロとノクスがいる。

 

「穿てぇぇぇ!!」

 

白と黒の光が混ざる。

 

轟音。

 

魔物の胸を貫いた。

 

一拍の静寂。

 

そして――

 

黒い粒子となって、完全に消滅した。

 


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