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第九話市場を制すミオの観察力!商会の運営革命

アルテア商会のテントは市場のシンボルとなっていた。ケンの通信装置のおかげで、隣の集落との連絡がスムーズになり、交易がさらに拡大。ユウト、ミリア、サキ、タケル、カイト、リナ、ハナ、ケンはテント内で、商会を正式な会社にする計画を話し合っていた。


ユウト『通信装置で市場がデカくなった。次は、アルテア商会をちゃんと会社にして、組織を固めたいな』

タケル『おう!会社ってことは、俺が営業部長だろ!交易バンバン増やすぜ!』

サキ『ハァ、ゴリラ、部長とか名乗るなよ。資金管理は私が仕切るからな』

リナ『…会社なら、ルールが必要だよね。本で読んだけど、組織運営には記録が大事で…』

カイト『…俺、通信装置の改良なら…もっと早くできるように…』

ハナ『布の生産、もっと増やしたいな。市場の看板商品にしたい!』

ゴードン『フン、会社か。なら、作業場をちゃんと作れ。道具が散らかってるぞ』

ミリア『みんな、めっちゃ気合い入ってる!ユウト、会社設立、ワクワクするね!』


市場の入り口で、若い女性がキョロキョロしていた。20代半ば、長い茶髪を三つ編みにし、シンプルなローブ。手に小さな籠を持ち、野菜を売っているが、客が寄り付かない。ユウトの紋章が光り、彼女を見つめると情報が流れ込む。

*名前:ミオ。長所:観察力抜群、人をまとめる力。短所:優柔不断、リスクを恐れる。*

ユウト『お、ミオさん?野菜売ってるんだ。どうだ、売れ行きは?』

ミオ『…え、う、うん…でも、誰も買ってくれなくて…私、ダメなのかな…』

ミリア『そんなことないよ!この野菜、めっちゃ新鮮!なんで売れないんだろ?』

ミオ『…分からない。値段も安くしたけど、客が他の店に流れて…』


ユウトはミオの「人をまとめる力」を思い出す。

ユウト『ミオ、商会で市場の流れを整理する仕事、やってみねえ?お前の観察力、活きそうだ』

ミオ『…私?無理だよ…前に村でまとめ役やったけど、決められなくて失敗したし…』

サキ『ハァ?失敗したくらいでビビってんの?やり直せよ』

ミオ『…でも、リスク怖いよ。失敗したら、みんなに迷惑…』

ユウト『俺もブラック企業で失敗怖かったけど、ここならやり直せる。一回、試してみねえ?』

ミオは籠を握りしめ、目をそらす。

ミオ『…一回だけ、だよ。失敗したら、ごめんね…』


昼、テントでミオが市場の客の動きを観察。彼女のメモには、客がどの店に集まるか、どんな商品が人気かが細かく書かれる。

ミオ『…あの店の野菜、見た目が派手だから売れてる。でも、品質はうちの方が…』

リナ『…本で読んだけど、見た目の工夫は大事だよ。野菜を飾る方法、考える?』

ハナ『私の布で、野菜を包むカゴ作ってみる!可愛くしたら売れるかも!』

ミオは迷うが、ユウトが背中を押す。

ユウト『ミオ、お前の観察力で、市場の売り方を変えようぜ。やってみろ!』

ミオ『…う、うん、やってみる…!』


ハナの布で飾ったカゴに、ミオが野菜を並べ直す。彼女の観察力で、客が立ち止まりやすい位置に調整。すると、客が「これ、めっちゃ綺麗!」と集まり始める。

ミリア『うわ、ミオさん、すごい!野菜がバンバン売れてる!』

ミオ『…私のやり方、合ってたんだ…やば、嬉しい…』

だが、問題発生。人気が出すぎて、野菜の在庫が足りない。

サキ『ハァ、売れすぎだろ。仕入れ増やさないと、明日からヤバいぞ』

タケル『なら、俺が東の集落に交渉しに行くぜ!在庫ガッツリ仕入れる!』

ミオ『…でも、急に増やすと、品質バラつくかも。私、農家と話して、安定供給の方法考える…』

ユウトは紋章を使い、ミオの「人をまとめる力」を確認。頭痛がズキリ。ミオが農家を回り、供給スケジュールを調整。タケルの交渉で、安定した仕入れ契約が成立。

タケル『へっ、ミオの段取りのおかげで、俺の交渉もスムーズだったぜ!』

ミオ『…私、こんなのできるなんて…みんな、ありがとう…』

ユウト『ミオ、商会で市場の運営やってくれよ。お前の力、必要だ』

ミオ『…うん、やってみる!ここなら、決められる気がする!』


---


夜、湖畔で9人が火を囲む。ミリアが魔法の野菜でサラダを振る舞う。

ミリア『はい、ミオさんも食べて!このサラダ、めっちゃ新鮮だよ!』

ミオ『…うわ、美味しい!こんなの、地球じゃ食べられなかった…』

タケル『おい、赤毛!ドレッシングかけすぎだろ!』

サキ『ハァ?ゴリラが野菜食いすぎなんだよ!』

リナ『…このサラダ、子供たちに作り方教えたいな』

カイト『…ミオさんの運営、俺、通信装置でもっと支えたい…』

ハナ『…この野菜、布で包んで売ったら、もっと人気出そう!』

ケン『…サラダ用のカトラリー、俺、作ってみようかな…』

ゴードン『フン、ガキ共、騒がしいな。まあ、悪くねえ』

ユウトはサラダを頬張り、市場の灯りを見る。

ユウト『ミオのおかげで市場がもっとスムーズになった。次は、商会を正式に会社登録しようぜ』

ミオ『…会社?私も入れる?だったら、もっと頑張るよ!』

遠くで、エリスの声が響く。

エリス『ふふ、ユウト、仲間が揃ったね。アルテア商会、正式に会社にしなさい』

ユウトは星空を見上げ、ニヤッと笑った。

ユウト『会社登録か…よし、アルテア商会、地域一に突き進むぜ!』

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