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第八話通信革命、ケンの発想!市場を繋ぐ新装置

アルテア商会のテントは市場の中心で輝いていた。ハナの鮮やかな布が飾られ、商人や住民がひっきりなしに訪れる。ユウト、ミリア、サキ、タケル、カイト、リナ、ハナはテント内で、次の目標を話し合っていた。魔法水車と布の交易で集落は活気づき、市場は地域一への道を進んでいる。


ユウト『布の取引が好調だ。次は、市場をもっとデカくするために、通信手段を強化したいな』

タケル『おう!東の集落と速く連絡取れりゃ、取引がバンバン進むぜ!』

サキ『ハァ、ゴリラ、声でかいよ。資金は布で増えたけど、通信装置は金かかるぞ』

リナ『…本で読んだけど、魔法通信なら遠くでも話せる。昔の魔法陣の技術が…』

カイト『…俺、魔法陣なら、通信用の設計できる…かも』

ゴードン『フン、通信か。機械の土台がいるな。俺が作ってやる』

ミリア『みんな、アイデアいっぱい!商会、めっちゃ盛り上がってるね!』


市場の外れで、若い男が荷車を押していた。20代前半、ぼさぼさの髪に無精ひげ、目が疲れている。荷車には粗末な鉄の道具が積まれている。ユウトの紋章が光り、男を見つめると情報が流れ込む。

*名前:ケン。長所:発想力抜群、ものづくりへの情熱。短所:自己主張弱い、諦めが早い。*

ユウト『お、ケンさん?その道具、すげえな。自作?』

ケン『…え、う、うん。でも、こんなガラクタ、誰も買わないよ…』

ミリア『ガラクタじゃないよ!このナイフ、めっちゃ切れそう!』

ケン『…昔、鍛冶やってたけど、失敗ばっかで…もうダメだよ』


ユウトはケンの「発想力抜群」を思い出す。

ユウト『ケン、通信用の魔法具、作ってみねえ?お前のアイデア、絶対活きるぜ』

ケン『…俺?無理だよ…前に作った道具、全部売れ残って…』

サキ『ハァ?諦めんなよ。失敗したなら、やり直せばいいだろ』

ケン『…簡単に言うけど、自信ないんだよ…』

ユウト『俺もブラック企業で自信潰されたけど、ここならやり直せる。一回、試してみねえ?』

ケンは目をそらしつつ、荷車を握る。

ケン『…一回だけ、だよ。失敗したら、もうやめるから』


昼、テント裏で通信装置の試作開始。カイトが魔法陣を設計、ゴードンが鉄の土台を組み、ケンが道具の細部を調整。リナが本から通信魔法の理論を教える。

ケン『…この部品、もっと軽くできそう…でも、壊れたらどうしよう…』

カイト『…ケンさん、アイデア、めっちゃ面白い…俺、魔法陣でカバーします』

ゴードン『フン、ガキのくせに発想は悪くねえ。精度上げろ、ケン』

初回の試作は失敗。魔法陣が不安定で、通信が途切れる。ケンがうつむく。

ケン『…ほら、やっぱり俺、ダメだ。もうやめる…』

ユウト『待て、1回で諦めるな。カイトの魔法陣、出力が強すぎたんだろ。調整しようぜ』

ケン『…う、うん、もう一回…やってみる』

ユウトは紋章を使い、ケンの「ものづくりへの情熱」を確認。頭痛がズキリとくる。2回目の試作で、ケンが軽量化した部品とカイトの魔法陣が噛み合い、通信装置がキラキラ光る。

ミリア『うわ!声、聞こえた!東の集落と繋がったよ!』

ケン『…俺の部品、動いたんだ…マジで…?』


夕方、市場で通信装置を披露。商人たちが「これで遠くとも取引できる!」と興奮。タケルが東の集落と即座に連絡を取り、布と穀物の取引を拡大。

タケル『へっ、ケンの装置、めっちゃ使えるぜ!俺の交渉もバッチリだ!』

サキ『…ゴリラ、調子乗んな。ケンの発想が良かっただけだろ』

リナ『…この装置、子供たちに教えたいな。未来の技術だよ』

ケン『…俺、こんなの作れたんだ…みんな、ありがとう…』

ユウト『ケン、商会で道具作りやってくれよ。お前のアイデア、市場を変えるぜ』

ケン『…うん、やってみる!ここなら、失敗してもまたやれる!』


---


夜、湖畔で8人が火を囲む。ミリアが魔法の魚で作ったグリルを振る舞う。

ミリア『はい、ケンさんも食べて!この魚、香ばしくて最高だよ!』

ケン『…うわ、うまい!地球じゃ、こんなの食えなかった…』

タケル『おい、赤毛!魚独り占めすんなよ!』

サキ『ハァ?ゴリラが3本も食ってんじゃん!』

リナ『…このグリル、子供たちに作り方教えたいな』

カイト『…ケンさんの部品、俺、もっと改良した魔法具で支えたい…』

ハナ『…この魚、綺麗な布で包んで売ったら、もっと人気出そう』

ゴードン『フン、ガキ共、騒がしいな。まあ、悪くねえ』

ユウトはグリルを頬張り、市場の灯りを見る。

ユウト『ケンの通信装置で、市場がもっとデカくなった。次は、商会を正式に会社にしようぜ』

ケン『…会社?俺も入れる?だったら、もっと道具作るよ!』

遠くで、エリスの声が響く。

エリス『ふふ、ユウト、順調ね。この市場、アルテアの中心にするのよ』

ユウトは星空を見上げ、ニヤッと笑った。

ユウト『会社設立か…よし、アルテア商会、もっとでかくいくぜ!』

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