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魔法水車完成!頑固じいさんの技術が集落を変える

集落の広場は朝から活気づいていた。ユウト、ミリア、サキ、タケルは市場の片隅で、木のテーブルに地図を広げていた。地図には湖と川、集落の位置が描かれ、ユウトが指で川をなぞる。


ユウト『この川、流れが強い。魔法水車作ったら、集落の農業が楽になるんじゃね?』

ミリア『いいね!水車で水汲み自動化したら、みんな助かるよ!』

サキ『ハァ、でも水車って金かかるだろ?帳簿見ると、市場の儲けじゃ足りねえぞ』

タケル『なら、俺が隣の集落と交渉して資材安く仕入れるぜ!任せな!』

カイトがモジモジしながら呟く。

カイト『…俺、魔法具の仕組みなら少し分かる…水車に魔法仕込むの、できるかも…』

ユウト『よし、決まりだ!カイト、水車の設計頼む。タケルは資材、サキは予算管理。ミリア、住民の意見まとめてくれ』

ミリア『おっけー!やっと会社っぽくなってきた!』


作業が始まるが、広場に新たな影。白髪の頑固そうなじいさん、60歳くらい、工具を手にウロウロしている。革のエプロンに煤だらけの顔。ユウトの紋章が光り、じいさんを見つめると情報が流れ込む。

*名前:ゴードン。長所:機械いじりの天才、粘り強い。短所:頑固、他人と衝突しがち。*

ユウト『ゴードンさん、だろ?なんか用?』

ゴードン『フン、ガキが。何だ、この騒ぎは?水車だと?素人が作れるワケねえ』

タケル『んだよ、ジジイ!文句あんのか!』

サキ『ハァ、うるさいのがまた増えた…』

ユウトはゴードンの「機械いじりの天才」を思い出す。

ユウト『ゴードンさん、水車作るの、俺らじゃ力不足だ。手伝ってくれねえ?』

ゴードン『…ハッ、ガキが無茶言うな。だが…その水車、どんな仕組みだ?話してみろ』


ユウトがカイトの設計図を見せながら説明。川の流れを利用し、魔法陣で回転を強化する水車。ゴードンは目を細め、図面に赤ペンを入れる。

ゴードン『ここ、軸が弱え。魔法陣も効率悪い。この設計なら、すぐ壊れるぞ』

カイト『…う、俺の設計、ダメだった…?』

ゴードン『ダメじゃねえ。悪くねえが、もっと良くできる。俺が手を貸してやる』

ユウト『マジか!ゴードンさん、仲間になってくれよ!』

ゴードン『フン、仲間だの何だの、面倒だ。だが、水車は作ってやる』

ミリア『やった!ゴードンさん、渋いけど頼もしい!』


作業が進むが、問題発生。タケルが仕入れた資材の一部が粗悪品で、水車の軸がグラつく。

タケル『チッ、アイツに騙された!すぐ文句言いに行くぜ!』

ユウト『待て、タケル。ゴードンさん、これ直せる?』

ゴードンが工具を手に、資材をチェック。

ゴードン『…フン、粗悪だが、応急処置ならできる。カイト、魔法陣で補強しろ』

カイト『…う、うん、やってみる!』

二人が夜通し作業。カイトの魔法陣とゴードンの技術で、軸はなんとか安定。ユウトは紋章を使い、ゴードンの頑固さが「粘り強さ」に繋がるのを実感。頭痛がズキリとくる。


翌朝、水車が完成。川の流れでゴウンと回り、魔法陣がキラキラ光る。水が自動で畑に流れ、住民たちが歓声を上げる。

住民『すげえ!これで水汲みが楽になる!』

ゴードンが満足げに頷く。

ゴードン『…まあ、悪くねえな。ガキ共、意外とやるじゃねえか』

カイト『…俺、こんなすごいこと、できたんだ…』

ユウト『ゴードンさん、カイト、ナイス!これで集落が一歩進んだぞ!』


---


夜、湖畔で5人が火を囲む。ミリアが魔法の野菜でスープを作る。

ミリア『はい、ゴードンさんも食べて!このスープ、ほっこりするよ!』

ゴードン『フン、ガキの料理か…。…まあ、悪くねえ』

タケル『ジジイ、素直にうまいって言えよ!』

サキ『…ったく、うるさい連中ばっかだな』

ユウトはスープを飲みながら、集落の灯りを見る。

ユウト『水車できたし、次はもっとデカいことやれそうだな。会社、作ってみねえ?』

ゴードン『会社?ガキの遊びか?…だが、面白そうじゃねえか』

タケル『おお、ジジイも乗ってきた!ユウト、俺が市場をデカくしてやるぜ!』

遠くで、エリスの声が響く。

エリス『ふふ、ユウト、いい仲間ね。この水車、アルテアを変える第一歩よ』

ユウトはスープを飲み干し、ニヤリと笑った。

ユウト『よし、アルテア商会、始めようぜ。この世界、俺たちで変える!』

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