狂剣士の偽りの世界R3
狂剣士の偽りの世界R3
その金色は、とても元気で明るい魂だった。
しかし今は弱り切っている。
灰色の魂は、そんな金色を助けようと思った。
だが、灰色にはそれができない。
元気を与えることができなくて、ただ現状を維持することしかできない。
だから金色はゆっくりと、輝きをうしなって、くすんでいく。
幸せそうに笑っているのに、色あせていく。
灰色はできるかぎりのことをした。
うそをついて、わらいかけて、たのしませて、まもった。
それでも、だめだった。
やがて、金色は色をうしなった。
けれど、灰色は金色の内側に光るものを見つけて、それだけは守ろうとした。
なのに、どこからかやってきた黒色が金色にとどめをさしてしまった。
金色は、この世界からいなくなった。
灰色は絶望して、もうだれも知るものがいなくなった「闇色のばけもの」に変化した。
そして悪として「真っ黒な悪」に討伐されたのだった。