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悪魔の契約  作者: リム
8/12

魔造術

狼達も弱くはなかった。

だが相手が悪かった。



(火の魔法は必ず当たると分かってないと使えないからな。)



ーー魔法之矢



20ほどの魔法の矢が浮かび上がる。


その矢を残った狼に向かって放つ。

その矢は外すことなく狼の足に刺さった。




「用があるのは1匹だけだ。」





そう言い狼に触れ魔力サーチを使う。


「頭の辺りか。」



狼の頭から魔石を取り出す。

魔石を抜かれた狼はただの狼へと成り下がる。


元々は一応魔大狼という魔物だったのだが。

まぁ何はともあれ魔石を手に入れるという目標を果たせた。


目的も終わったし早く帰りたいんだけど、まだ動けないんだよなぁ。


どこでやっても変わらないし魔造術を使ってみるか。


魔石を欲したのはこの魔造術を使うためだった。



魔石をエネルギーにして動くゴーレムというものを作りシルアの守りをさらに固めよう。そうして自由に動き回りたい!!

という願いだったのだが、移動制限があることが分かったのであまり意味がないかも知れない。


まぁせっかくやってしまったのだし作ってみるか。


ーー土操作


土で形を作る。あまり大きいとすぐに魔石にある魔力が切れてしまうため大きさは必然的に小さめになってしまう。



(うーん、どんな形にしたものか。)


やはり狼の魔物の魔石だし犬とかそういうのがいいか?

怖い見た目より可愛い方が身近に置いてもらえるだろうし.......


(あっ...失敗した。)


どっからどう見ても犬には見えない。

顔は、その辺に落ちている石と大差ない出来栄えだった。

初心者に犬の形の土人形を作るのは至難の業のようだ。


(ちょうど狼もいるしお手本にするか。)


獰猛さを消し目つきを柔らかくする。

少し不恰好な可愛らしい子犬のようなゴーレムができた。


(ま、まぁ手作り感があっていいな。うん、味もある。)


決して下手なわけではなかったが、いい出来でもない。

悪魔のような緻密な魔法操作と比べると圧倒的に劣る。



(まぁ。何はともあれ完成できたんだ。)



完成したしそろそろ動けるかな?


と思い動こうとするがまだ動きがおぼつかない。




少し先を見ると狼が複数まだ倒れている。


思ったよりも作業が簡単だったためあまり時間が経過していなかったようだ。


・・・・場が白ける。



狼といるの気まずいんだが!!





暇だ。

今度から契約はしっかりとせねば...

契約が不透明な状態ではこのようなことがあるという教訓を胸に不満の炎を燃やす。


だがこんなことを考えていても時間が無駄に流れていくだけだ。


よーし近情の状況確認でもするか!


えーとまずは、悪魔と契約してその後にアカツキに会っていろいろあり空を飛べるようになり、召喚されて今に至るんだよな?

時間も多分死んでからあまり動いてないし、悪魔と契約して与えた体ってどうなったんだろ?

てっきり死ぬと思ってたしそれなら関係ないやって考えてたからなぁ。

正直追い込まれててまともな思考ができてなかった。

だが俺はこうして生きている。


悪魔の体にうつって...ハッ!


俺がクラックの体にいるってことは、まさか...?

クラックも俺の体に?


あまりの衝撃に体がつい動く。


あっ!体が動く。


クヨクヨ考えてても仕方ない。いずれ自分のいた村を見に行けばいい。


こんな隙間時間でも意外と有意義な時間にできたな。


ーー身体強化






想像より遅くなってしまった。

もうお昼はとっくに過ぎ3時頃だった。


「ただいま」

「おかえりなさい。」


お出迎えをしてくれる。

ありがたいが、主従関係ではないのでそんなことする必要はないはずなのだが。

むしろ契約書には特に書いてないが、主従関係でいったら俺の方が下になるのでは?


「悪魔様その動物は?」

「うん?あぁ犬のゴーレムだ。」

「犬!」

「うん?」


心なしかシルアの目が輝いていた。

その目はこの不格好なゴーレムに向けられていた。


「触ってもいいですか?」

「土でできているから触っても面白くないと思うぞ。」

「それでもいいです。」

「わかった。それとそのゴーレムはシルアにあげるために作ったんだ。」

「えっ....!!ありがとうございます。」


想像以上に夢中になってくれて嬉しい限りだ。






読んでいただきありがとうございます。

次も読んでくれると嬉しいです。

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