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Real ファンタジア ストーリーズ  作者: 翠夢塩
1章 記憶喪失の少女
8/9

7話 アン&オアシス いや死ぬかと思った

「あんた達旅人かい?」




私とオアシスが生きててよかった…とぴいぴい言い合っていると後ろにいた女の人が私達に話しかけてきた。薄い赤のワンピースに少し汚れたエプロンをつけて茶髪の髪を後ろでひとつの団子にしている。雰囲気から察するに私たちを助けてくれたようだ。




「はい。今回は助けていただきありがとうございました。」




私が口を開くより先にオアシスが女性の方を向いて小さな体でお辞儀をしてくれた。


「…もう旅人さんたち気をつけなよ?アルヴェル皇国の砂漠は常に死と隣り合わせだ。うちの主人がたまたま砂漠に出かけていなければ死んでたかもしれないんだからね。」



何事もなくピンピンとしている私たちを見て安心したのか安堵の息を漏らしたあと私達に説教をし始めた。無理をしたのは私たちの責任だ。私は申し訳なさそうな顔をして下を向く。



「本当。お世話になってしまってすみません…。」



オアシスも同様に下を向き申し訳なさそうにしている。

ていうかオアシスは私の魔法の影響かなにかで倒れちゃったんだと思うし私がかなり悪いんだと思う。いや本当にオアシスにもごめんなさい。

私たち二人とも申し訳なさそうにしていると





「結局助かったんだ。辛気臭い顔してんじゃないよ。

あとまだ流石に本調子じゃあ無さそうだし暫くはここで寝泊まりしていいわよ。」



気を使うように私たちにそう言ってきた。暫く寝泊まりして良いなんて申し訳なさすぎる。




「いやいやいや!流石にそれは申し訳ないです!」




オアシスが勢いよく立ち上がり女性に申し訳ないです。本当すぐ出で行くので!と猛抗議を始めるが女性の方は表情を変えずに。




「いやいや、うちの家宿屋なんだ。私たちが拾ってここに連れてきたのは勝手だったけどこの街には宿を取れるところがうちしかなくてね。もう日暮れ、どうせ旅人さんたちはうちに泊まっていくことになるよ。」




わはは。誘いを断ったとしてもね。と笑みを浮かべる。オアシスも私も結局そうなのかとととりあえず一安心。ていうかこの人商売上手ね!




「あ、そうなの…。それじゃあここに泊まるしかないわね!私はアン。こっちの妖精はオアシス!しばらく世話になるならお名前聞いてもいい?」




オアシスはどうか知らないけどここに泊まることに決めた私は女性にここに泊まることを告げる。

そしてもう日暮れなら早めに街を見て明日どうするかを決めないとと寝ていた簡易的なベットから飛び出す。オアシスは載せられたのが少し悔しそうだった。宿がここしかないなら仕方ないじゃんね。





「あたしはリラ!街で唯一の宿を仕切ってるよ。

さぁ手続きをするから2人ともこっちにおいで!」









「ほら予想通り!」



どうにもこの宿…というより一般的な宿は代金の1部を先払いしなければいけないようだが私はお金を持っておらずオアシスが私の分も含めて払うことになってしまった。オアシスはそれを予想していて少し不満そうだったのだ。そりゃ会って少しの旅人に強引に誘われ更には金を払わないといけないという状況少しどころかかなり不満があるに違いない。

いや…ごめん。頑張って払うし。




「お、オアシス…後で私の分は払うから…っ。

本当…ごめんなさい。」




部屋に案内してもらっている間私はオアシスにこそりと話しかける。オアシスはむすりと頬を膨らましたあと。普通のいつも通りの柔らかい表情に戻って…



「いやいや…アンなら許そう。

……にしてもこれまでの旅はどうやって生活していたのさ」


「え…?…えぇっと…基本は野宿。ご飯は自分で確保して砂漠に入ってからは集めた素材とかとご飯や水を交換していたよ。」


「野宿なんて……ちゃんと宿取るべきだよ。」



正直に言ったらオアシスに憐れむような目で見られた。いやいやオアシスもお金ない時は野宿とかしてでしょ…?!



「お金が無いときは街の人とかと取引したり素材売ったりしていたよ。だから野宿は殆どしたことない。」



な、なんとお金のやりくりもしっかりしていたようだ。と、2人でこそこそと会話をしていたら前に歩いていたリラさんが立ち止まり私たちの方を向いた。




「はい。ここが旅人さん達ふたりの部屋だよ。」



リラさんに部屋の扉を開けてもらった。2-2号室と書いてある看板が扉にかかっていて少し扉が歪んでいる。まぁ野宿なんかよりとんでもないほど贅沢だ。中には大きなベッドがありあとは小さな机と椅子が2つ。物置の棚がひとつ置いてあった。




「ありがとうございます。」




案内を終えるとりらさんは仕事に戻っていき部屋には私たち二人だけになった。

私はベッドの横に荷物を置く。オアシスも私に続いて荷物を置く。



「ねぇねぇオアシス!街見に行ってみない?」



「……夜ご飯までもう少し時間があるようだし全然大丈夫!よし行こう!」



「そう来なくっちゃ!」

もう少し短くする予定が2000文字近くなってしまいました。今日中にもう1話投稿したい…っ!

もし良ければ短編の方も読んでみてください。(宣伝)

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