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ShadowsⅡ4(ロスの休日と悪夢)  作者: いっしー60
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(ロスの休日と悪夢)

ShadowsⅡ4(ロスの休日と悪夢)


急に呼び出されてアメリカのロスに連れて来られてしまった北野亜里沙と山口美咲の二人。その為にパスポートも着替えも何も持って来てはいない。それはいきなり堀田にロスまで運ばれたのだから仕方が無いだろう。

だが二人の女の子はそんな事は構わずにジンの見舞いを済ませると定時連絡をプリペイド携帯ですると約束してロスの街を冒険し始めるのだった。


しかし二人にはパスポートが無いのだから警官とかに見つかって証明書を出せと言われたらちょっと問題になる事が分かっていたので危険そうな所には行かれない。夜も外出は禁止と言う約束で二人はロスの街でショッピングをする。と言ってもお金はと心配するだろうけどジンがお金の事は心配するなと言ってクレジットカードを貸してくれた。ジンの本業で稼いだお金だから心配するなと言われていた。


ウインドショッピングだけで無くて着てみて良いと思うと買っている。亜里沙の方はフリフリのスカートを美咲は動きに制限が無いようなデニムのパンツだ。あとはTシャツ。あまり金額は心配するなとも言われていたものの一応は遠慮して着るものと食べ物を少しだけ買ってホットドックを食べながら歩いて行く二人。パンフレットで地図を確認しながらロスを歩き回って遊んでいた。


するといつの間にか夕暮れになってもうそろそろ帰ろうか?と言う二人。そこに俺たちと遊ぼうぜとか言って来る不良たちがいた。どこにでもいるんだね。こう言う輩は。亜里沙と美咲はお互いの顔を見てどうする?やっつけちゃう?とか言っている。美咲の方は武道の覚えがあった。それにいざとなれば亜里沙がテレパシーで呼べば堀田がテレポートして来るだろう。別に偏見とかは無いんですけどこう言う時に出て来るのって黒人が多い様だ。皆にマイケルとか言われている奴がこのグループのボスの様だ。美咲が悪い事言わないから帰った方が良いよと言うが聞く耳を持たないようだ。


良い事しようぜ!と言いながらバタフライナイフをちらつかせる。こうなると本当に一端のマフィアの下っ端かと言う所なのだろうか。しょうがないな。じゃ相手してやるよ!と言いながら美咲が相手のナイフを持っている手を回し蹴りで振り払ってナイフはあらぬ方向に飛んで行く。まだやる?と言う美咲に全員で襲って来た。亜里沙が「キャー!」と叫んでいる間に美咲は襲って来る相手の間合いの下に入り相手の膝を蹴って倒す。次々に襲って来る黒人たち。だが美咲の方が数段上手だったようだ。次々に回し蹴りや肘や拳での攻撃を受けて倒れて行く。その時警察に誰かが通報したのかパトカーのサイレンの音が聞こえてくる。


黒人グループも逃げるが、亜里沙と美咲もその場を去る必要があった。それはそうだ。パスポートを持たずにロスの町を出歩いているんだから・・・。


マイケルと言う奴が逃げる時に「またな」と言ったように聞こえたのは何だったんだろう。二人には聞こえていなかったようだが。


警官にも声を掛けられずに済んで亜里沙と美咲はジンの入院している病院にかけて来た所為で汗をかいて帰って来た。堀田に何かあったのだろう?と聞かれてごめんなさい。ちょっと騒ぎを起こしてしまってと答える美咲。不良グループに絡まれた事を話す。七海の刺客で無いなら良いんだがと堀田は言う。ここに来て少し神経質になっているのかも。だが油断は禁物なんだと堀田は言う。


一方七海はと言うとジェニファーを失った事によりアメリカでの活動に支障が出て来たようだ。白鳥瑤子により通訳兼テレパシストを早急に手配しようとしていた。だが高田健一は通訳にはなるようだ。彼は次はロス中の人間を夢の中に落とす作戦の様だ。彼の作戦は携帯の信号にある種の幻覚作用を起こす信号を忍ばせ携帯を使う者から夢の中に知らずに入り込んでいると言う作戦らしい。それはもしかして美咲が少し前に5人の友人が携帯により寝たきりになっている事件と関係があるのかも(夢言霊師1参照)。美咲の能力も夢に入る事が出来る。現実世界では火の能力を持つが夢の中では能力は無限かも知れ無い。高田は何故夢の能力を使って何をしようと言うのか?だが堀田達は今は何も知らない。


携帯の基地局にサイキック能力の増幅装置を付けて高田の能力を街中に到達させようとしていた。


そしていつの間にかロス中の人間は夢空間に落とされていた。ジンの入院する病院でも同じで携帯を使っていなくても増幅器によって誰も彼も夢の中に入っていた。だが美咲だけはこの信号の影響を受けず皆が倒れた病院の中途方に暮れていた。だがこの状況はあの時と同じか?規模が違うけれど誰かの能力だったのかと美咲は一人合点が行っていた。


だとすると七海の側の人間がこれをやっていてその人間さえ倒せば他の人達は元に戻る事が出来る。そう決心するとこの能力を使っている者の精神を捕まえて同調(シンクロ)させれば相手も出て来ると言う訳ね。


他と違う精神波を捕まえる為に美咲自身の身体は危険な所には置いておけない。何しろ夢の中に入って戦うのだから。空き室のベッドで精神集中し夢の中に入って行く。やがて七海の仲間と思われる高田の夢で町中の人間が夢の中で思い思いの思い出や楽しかった事だけに気を取られて高田が精神エネルギーを吸収していると言う事が分かる。なんて事なの。このままだと町中の人が衰弱してしまう。


高田を追わなくては・・・。美咲は身体は病院にあったが精神は高田の元に向かう。ついに夢の中で高田と対峙する美咲。高田も誰かが夢の中に入って来て戦わなければならないと感じていたようだ。美咲はこんな事をしてライフラインとかに影響が出たら大変でしょう?それに病院だって手術が必要な場合に何も出来ない。これを続けると言うなら戦いますと美咲は言う。美咲は夢の空間で宇宙空間の中にいた。時々飛んで行く星々。そして小惑星帯。その中で手ごろな大きさの小惑星の小さな物を(言ってみれば宇宙のごみ)高田に向かってテレキネシスによって幾つも飛ばした。だが高田はぶつかる寸前にバリアのような物を張っていて岩石は粉々になって高田にぶつからない。夢の空間では精神力が強い者が勝つのだ。


高田は宇宙空間から地球上に舞台を変えてしまった。それも太古の昔のようだ。生き物はまだ恐竜は生きてはいなくて魚類や両生類とかがわずかにいた。山は噴火して溶岩を吹きだしていた。地面も地震が起こり所々隆起しては溶岩や水蒸気を吹きだしている。火山礫とかが飛んで来る。高田も美咲もそれを避けながら戦っていた。美咲は火山の溶岩とかを利用してそれに火を加えて火の玉の火山礫を高田にぶつける。高田の方も雷の轟音と共に雷を落とす。それをお互いはバリアで避ける。


体術は高田はまるっきり駄目なようだが美咲は炎の剣で高田を攻撃する。高田は鋼鉄の盾を出してそれを防いだが攻撃の方は美咲の方が押している。ついに高田も降参か?と言う所まで来た。だがこの空間で殺しても精神にダメージが出ては来るが殺せる訳では無い。高田の精神に美咲は集中してどこが一番エネルギーを使っているかを調べた。そして高田の精神世界に入り込む美咲。今も夢の中ではあるが更に深い領域にだ。そして高田の深層意識には子供の頃の思い出があり、川で溺れたとか、父親にDVを受けていた事が分かる。そして高田には子供がいた。黒人とのハーフだが名前は憲次と言う。もうだいぶ大人にはなって来たが町の不良グループと付き合っていてマイケルと名乗っているようだ。美咲はあの男が?と少しびっくりした。


美咲は高田の脳のサイキック領域の夢の能力を封じる(焼き切る)事にした。夢とは言っても精神攻撃で廃人にする事も出来るのだ。だが敢てそれはせずに能力を封じる事でこれからの人生で罪を償ってもらいたかった。


そして美咲が夢から帰って来た時にはロスの町のほとんどの住人は夢からもう覚めていた。ロスの被害は短時間であった事が幸いして数件の交通事故、病院の緊急患者が数名亡くなった事。それはそれで大変な事だったが犠牲者が増えずに良かったと少しだけ反省しながら顔は喜んでいた堀田だった。


それから美咲と亜里沙の二人はまた今回のような事があるかも知れないのでその時はテレポートで迎えに行くからと堀田は二人に話す。七海は見境無く一般人にまで能力を出して攻撃している。七海の目的は政治経済を動かすだけで無く普通の人間を消そうとしているのかも知れない。あのまま夢の中で覚めなければ普通の人は死んでいたかも知れ無いと堀田が言う。もしかすると能力者として覚醒した人間の中に普通の人間を消そうと考えている者がいるのかも知れないなと話す堀田だった。


あと亜里沙と美咲のパスポートは堀田が手配してくれた。まさかテレポートで日本からアメリカのロスに連れて来たとは言えないので尾形から日本の大使館に連絡を入れさせて緊急と言う事でパスポートが出来たと言う訳だ。



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