新入生
「おらー、HR始めるからさっさと席に座れー。チャイムがもう鳴ってるぞー」
チャイムが鳴ってもざわついたままの生徒に、気だるそうな感じでこのクラスの教師、時川 大雅は注意を促した。
「先生!このクラスに新入生が来るって本当ですか!?」
このクラスがざわついていた原因をクラスのムードメーカーである、神木 龍二が時川へと質問した。
何故このような質問をしたのかと言うと、珍しいからだ。新入生自体は珍しく無いのだが、このクラスにというのが珍しいのだ。
この学園のクラスは戦闘能力順で分かれており、したからF,E,D,C,B,A,Sである。クラス分けは、新入生の際に戦闘試験があり、その成績で分けられる。
つまり、このクラスは1-S、1年の中でも特に戦闘能力の高い者たちが集まったクラスなのだ。
「ああ、本当だ。紹介する前に欠をとるから早く座れ」
「ーーー。さて、HRの内容はこれで最後だな、今日からお前たちの仲間になるやつを紹介する。入れ」
時川から入室の許可が出たため、ドアの前でスタンバってた俺はようやく教室へと入った。
教室に入って来た彼女をみてクラスのみんなは驚愕に染まった。今の彼女はとても美しく、髪は銀で、右眼が金、左眼が緑、胸の大きさはEくらいで、お腹は引き締まっている。まさに理想の体型だろう。
しかしながら、クラスのみんなが一様に凝視しているのは彼女の背中に付いているものだろう。
そう、彼女の背中には純白の羽が付いていたのだ。その羽根は彼女の背中にがっしりとくっついており、それが創りものでは無いと見ただけでも判断できる。
彼女は白いワンピースに白いパンプス、白のニーハイを履いていて、純白の羽とよく似合っている。
担任と彼女以外の全員が驚愕している中、彼女は教壇にたち、漸く口を開いた。
「私はアリス。アリス・クリスティーヌ・セルベルクです。長いのでアリスと呼んでください」
教室の中に鈴の様な声が響いた。