歌と陸軍
虎太郎との会話を終えて山の頂で歌を歌っていると突然現れたナッツとユリ。そして雄太の歌を聞いたユリは一緒に歌いたいと言い出し・・・!
ー敵軍本拠地の村の公民館内ー
その頃、雄太が所属する陸軍の一部メンバーに動きがあった。
「とにかくあれだ。我々は少しでも隙を見せたら負けになる!!」
皆を集めてゲキを飛ばしていたのは陸軍の一人である【スーイ・ラドンコ】隊員であった。ラドンコはボーリックの信頼が厚い人物でとにかく強さはなかなかのものだという。
「敵も計画を立ててきている。このまま負けるようじゃ我々はもはやおしまいだ!!必ず勝つんだ!!」
「お~っ!!」
するとラドンコに対して質問をする人物が現れたのだ。
「あの~、ラドンコさん!」
「どうした?ゴーシン!」
ラドンコに質問をしたのは同じ陸軍の【ウィリアム・ゴーシン】である。ゴーシンは気になることがあるのかラドンコに聞きたいことがあったのだ。
「実は虎太郎(村上)が敵軍の情報を集めてきたそうなのですがその情報をどう活かすか・・・」
「バカ野郎!!」
「ひっ!!」
ゴーシンが虎太郎の名前を出した途端にラドンコはぶちギレたのである。
「あいつは敵と慣れ親しんで会話をしていたそうだ。そんなやつの情報を信じるのはお人好しのお前のようなやつくらいだ!!」
「で、ですよね!!」
「少なくともおれは虎太郎の情報を一切信用しない!!まあ信用できるといえば虎太郎が裏切る展開を起こしかねないくらいかな・・・ニヤリ。」
「ゾゾゾ・・・!」
もはや虎太郎を信用しないばかりか裏切ることを予測する程に虎太郎を毛嫌いするかのようなラドンコの不気味な笑みにゴーシンは顔を青くするほど恐怖を覚えていたのだ。
「(あははは・・・この人だけは絶対に敵に回しちゃいけないわ。)」
ゴーシンは心のなかで呟くと彼の右となりにいたある隊員はラドンコを見つめてニヤリと笑っていた。
「(さすがラドンコ!!その冷酷さ、俺は嫌いじゃないぜ!!)」
どうもラドンコと考えを同じとする人物と思われる。
ー雄太のいる山の頂ー
突然歌いたいと希望するユリの姿を見た雄太は一緒に歌うことを決めたのかユリに声をかける。
「ゆっくり歌うから一緒に歌ってみよう!」
「うん!」
そして雄太は歌い始めるが内容は・・・
「ああ、【賢島】の3番ホームに~♪」
「ああ、かしこじまの3番ホームに~♪」
「停まった特急で【大阪】帰るよ~♪」
「とまったとっきゅうでおおさか帰るよ~♪」
雄太の歌を聞いて歌うユリの姿を見てナッツは心の中で呟く。
「(ユリに分かるかしらこの歌の内容は・・・)」
正式には『雄太以外のこの地の人物には分からない意味の歌』である。しかし楽しく歌うユリの姿を見たナッツの目には少し涙が溢れていた。
虎太郎を信頼しないラドンコに雄太に心を開きつつあるユリ・・・人と人との関わりに違いはあれど同じ時間に色々な物語が進行していくのであった。




