一緒に歌いたい
虎太郎とのやり取りがボーリック漏れてしまったがクリアーはこれを作戦だとして雄太を評価する。
雄太は話し合いを終えてニラーゴ達と顔を合わせると先程までの自信のあった表情から少し深刻そうな表情に変わっていたのだ。
「やばいなあ。」
「ヤバイも何も計画全て漏らして・・・とんでもない話ですよ!!」
「そうよ!どうしてくれるのよ!!」
「味方でもこの反応・・・だから敵はなおさら!!」
『!?』
ニラーゴが雄太の対応に否定的な反応をすると急に雄太は不気味に笑ったのである。
「うまくいきそうだ。」
「うまく・・・いきそうですか!?」
「ええ、こりゃ面白いことになりそうですよ!」
「どういうことかしら?」
雄太に真意を尋ねるハルコ達に詳しく説明をする雄太であったがその話の場に既にクリアーはいなかったのであった。
「(あれ、クリアーさんがいない?)」
クリアーがいないことにようやく気づいたニラーゴは辺りを見渡したがやはりクリアーはどこにも姿はなかった。
「(クリアーさん、あなたのおっしゃる通り村長はすごい人でしたよ!!)」
ニラーゴは雄太の計算を知り改めて彼に対して感心していたのであった。
ー村の外れの小さな山の頂ー
夜、雄太は太鼓のような丸い物を取り出してから太くて少し長い木の枝を持って丸い物を叩くといい音が出る。
「(これは良い!さあ・・・ちょっと歌ってみよう。)」
すると雄太は賑やかなリズムを生み出して歌をうたう。
「ああ~、難波発の【アーバンライナー】は~、名古屋まで全力で駆け抜ける~!!そして~、大和や伊賀を越えて行き~、三重の中心へと向かって行くよ~♪」
「だけど~、途中で数駅止まるからノンストップじゃないけどね~。だけど楽しい旅であることには変わりないんだよ~!!」
「さ~あ~、行こうよゴー!ゴー!名古屋まで~!!スピードを出すアーバンライナ~!!どこまでも、駆け抜・け・ろ!!早く走れば目的の~名古屋に着くんだよ~!!すごいスピードにリズムを乗せて今日も大阪と名古屋を結ぶ~!!」
雄太は歌い終えると夜空の星空を見つめていた。
「(また乗りたいなぁアーバンライナー・・・)」
「またその機会があれば良いわね・・・!いい歌よ。」
「はい、機会があれば・・・ってナッツさん!?それにユリも!!」
雄太は後ろを向くとなんとハルコの義姉の【ナッツ】とユリの二人がいたのだ。雄太は村に来て早い段階でナッツと面識があり顔見知りだったがまさか頂まで来てるとは思わなかったのか驚いていたのだ。そしてナッツと一緒にいたユリは雄太の姿を見つめていたのだ。
「ユリ・・・!」
「一緒に・・・歌いたいよ・・・」
「!?」
ユリは雄太の歌う姿を見て一緒に歌いたいと言い出したのだ。それを聞いて驚く雄太だが彼はすぐに返答する。
「ええよ!」
その時雄太が見せた笑顔を見てかユリも今までに見せたことのない笑みを浮かべたのだ。
突然一緒に歌いたいと言ったユリ。雄太は彼女の気持ちを汲んで一緒に歌うことにしたのであった。




