あの日の姿(2)
過去に見た懐かしい車両の電車を眺めていると近くにあった看板に雄太の過去が映し出された。そこには連行されている雄太の姿があり、それはなくなった記憶とされるものであった。
記憶にない連行されている自分の姿を見ていると突然頭に激痛が走り、頭を抱える雄太。
「だ、大丈夫ですか村長!?」
「だ・・・大丈夫!だけどぐぐぐ・・・」
激痛が収まらず悶絶するかのような表情の雄太。慌てるニラーゴは急いで村に戻って助けを呼ぼうとしたらズボンの裾を引っ張られたので足元を見ると雄太が右手で引っ張っていたのだ。
「ニラーゴさん、大丈夫ですよ!これは病気や体調不良から来るものじゃない。俺の・・・無くした記憶が脳を刺激しているんです!」
「無くした・・・記憶!?」
「ええ・・・元々居た世界から別世界に迷い込んだ際に記憶が欠けてしまったんです!それが今、俺の元に戻ってこようとしているんです!!!」
「村長!?」
雄太の話を聞いてニラーゴは深刻かつ真剣な表情で話の大筋の部分を理解しようとしていたのだ。
「俺は・・・絶対何か自分に関わる情報を持っているんです!それを何とか取り戻したいんです!」
「村長・・・詳しくはよく分かりませんが協力しましょう!!何か出来ることがあれば何でもやります!!!」
ニラーゴは雄太に協力の意思を見せてしゃがみこんでいた彼の両肩を両手で掴むと雄太は笑顔を見せたのである。
「ありがとうございます・・・!」
すると雄太は前のめりになって倒れたのだ。ニラーゴは自分の腹部で雄太の身体が倒れるのを止めると身体を揺する。
「村長!!!村長!!!しっかりしてください村長!!!」
ーある無の空間ー
雄太はいつの間にか何もない空間にいたのである。そこには誰もおらず何ら建物や景色もない。
「ここは・・・?」
「お前の記憶はじっくり取り戻していくそうだ。」
「あなたは・・・?」
「私か?私は【アマンダ・アンゴラ】という。」
「アマンダ・アンゴラ?」
「ああ。」
突然現れた初老で紳士のような服装の女性【アマンダ・アンゴラ】なる人物に雄太は戸惑いを見せていた。
「(だ、誰?)」
「フフフ・・・!」
誰か分からなかったので戸惑うのも無理はない・・・と思いきや雄太は速攻である質問をしたのだ。
「さっきの映像・・・あれ何ですか!?」
「!」
アマンダは雄太のストレートな質問に驚くと笑顔を見せて言う。
「あれはお前の奪われた記憶・・・それは重要かつ力のある側からすれば都合の悪い記憶。」
「(力のある側・・・つまり権力者か!)」
雄太は誰が記憶を奪ったのか理解しようとすると目の前が眩しく光り出したのだ。
「うわあああ!!」
ーー
「あれ?ここは?」
気がつくと雄太はベッドの上にいた。どうやら病院とみられる場所のようだ。
力のある側によって消された記憶とは・・・?雄太は消えた記憶を取り戻すためにどうするべきかこれから答えを見つけ出せるだろうか。




