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トランビュート冒険記②

 ついに【トランビュート】内を回ることにした雄太だが郊外の村で部外者だと追い払われたり公園では誰とも出会えずに散々であった。そして雄太は怪しい画家と出会うのであった。

 雄太はミランダが去った後、とある違和感を抱いていた。


 「(少し怪しいしそもそもあの人と会話している最中になぜか分からないけど得体の知れない違和感があった・・・何だかなあ。)」


 ミランダから違和感を感じ取った雄太だがとにかく今はそんなことより情報集めに専念しようと公園内をウロウロするのであった。


 「ふぅー、人はいないなぁ。」


 人気の無い公園を回る雄太だが一方のミランダは雄太がいなくなったのを確認してからメモ帳に何かを記していたのである。


 「(ククク、カルストのおかげでヒートンには手が出せなかった(・・・・・・・・)けどまた(・・)賞金首に出会えたぞ!偽名を名乗っているが1200万(コイン)の大物、市川雄太!!必ずもう一度(・・・・)捕まえてやる!!)」


 雄太の正体を掴んでいたミランダだが彼がなぜ雄太に違和感を抱かれたのか・・・とにかく少なくとも雄太を狙っていることは事実である。




 ◆◆◆◆◆◆◆◆




 その頃、雄太の生死不明に関する会見を終えた保安庁署長の【ニキータ・ベタンコート】は署長室に居ると彼の元にある男性がやって来たのだ。


 「署長!」


 「お、ギルオーネ君か。」


 訪問したのは保安庁空軍部隊の副隊長である【ドン・ギルオーネ】だった。ヘリコプターで逃亡していた雄太を墜落させた人物である。


 「はい!この度は会見を拝見しましたがこの度は重大な失態をしてしまい申し訳ございませんでした!!」


 ギルオーネは雄太を攻撃して消息不明にしてしまった件で謝罪を延べる。ニキータは優しい表情でギルオーネの話に耳を貸していた。すると突然ニキータの目の前でギルオーネは大粒の涙を流しては土下座をしたのである。ニキータは慌ててギルオーネに顔を上げるように言う。


 「土下座をやめて顔をあげなさいギルオーネ君!あの攻撃は本当に仕方の無いことだ!私も凶悪犯に砲撃したことがあるんだ。君だけがしたことじゃないんだ。自分をそこまで責めないでほしい!」


 「あ、ありがたいお言葉!でも俺があんなことをしたから市川は消息不明になってしまったんです!もし()の言う通り着地したときを狙えばこうならなかったんです!!それよりも署長に謝罪させてしまったことが俺にとって何よりの過ちです!悪いのは俺であって署長ではないんです!」


 「君は悪いことをしていない。仮にこれが悪いことだったとしても部下の失敗は『私の失敗』でもある。部下の代わりに動くのが私の使命だよ。」




 【数時間前】


 ギルオーネは空軍の本部でテレビを見ているとニキータの会見が行われているのを知り、ニュースを見ていたのであった。


 「(署長が会見?何だろう?)」


 すると直後にニキータの会見を観たギルオーネの顔が凍りつく。


 『この者は先日、ヘリコプターで逃走していたところ空軍の【ドン・ギルオーネ】による砲撃を受けてヘリコプターから転落したとの情報があります。したがって死亡が正式に確認されるまでは指名手配としておりますが生死が明らかになり次第再び報告いたします。』


 「(・・・これは!?あの時(・・・)の!?)」


 『この一件において国民の皆様方に多大なる不安を与えてしまう状況になってしまったことに関して保安庁として謝罪いたします。この度は申し訳ございませんでした!!』


 起立して他の幹部達と一緒に頭を下げるニキータ・・・その姿を観たギルオーネの目には涙が浮かんでいた。


 「(違う!署長が謝ることじゃない!俺の、俺の自分勝手な行動が招いたことなんだぁ!!)」




 【現在】


 いっこうに土下座をやめないギルオーネにニキータはある提案をしたのである。


 「なあ、ギルオーネ君。」


 「はい・・・?」


 「もしよければ【指名手配(しめいてはい)逮捕拘束(たいほこうそく)推進(すいしん)部隊】の隊長になってくれないか?」


 「え?」


 「空軍部隊の次期副隊長はこちらですぐに決めるから凶悪犯拘束のスペシャリストを集めた新部隊に参加してほしいんだ!それなら()を捕まえるチャンスも出来る!」


 「喜んで引き受けます!署長の御気遣いに感謝します!本当にありがとうございます!」


 新部隊の話を聞いたギルオーネは顔を上げて重大な役割を任された嬉しさの中にも悔し涙を見せていたが前向きな気持ちで新部隊参加を承認したのであった。




 ◆◆◆◆◆◆◆◆




 保安庁による新部隊の結成を当然知るはずの無い雄太は公園内で何か情報を持っていそうな人物を探しているが大きな公園にも関わらず本当に人が一人もいないのだ。


 「おかしすぎやろ、誰もおらへんやないかい!」


 情報を集めたいのに誰もいない。そのためか雄太は人気がないことに苛立ちを見せていたが・・・


 「あ、そこの君!」


 「(こ・・・この声は・・・!?)」


 雄太の背後から聞いたことのある声・・・それを聞いた雄太の顔は一瞬青くなったのだ。しかし黙っていてはいけないと思った雄太はドキドキしながらも勇気を出して振り向くとそこには・・・!!


 「はい、何でしょうか。」


 「あ、突然すまないね!この辺にこの人物によく似た人物を見かけなかったかな?」


 「・・・!?い、いえ・・・!!」


 雄太は後ろを振り向いた時、首にかすかに汗が流れて目は大きくなっていた。そう・・・雄太の目の前にいたのはあの(・・)因縁の人物だったからだ。その人物の右手には雄太の手配書があったのだ。


 「(あ、俺を追いかけてきた警察官だ・・・!?)」


 そう、その人物とは異世界に迷い込んだ直後の雄太を追いかけ回してきたあの警察官(・・・・・)だったのだ!!雄太はその脳に刻まれた恐怖の存在を前に正体をバレないように感情を殺すのであった。

 元の世界へ帰る情報を得られないでいた雄太の知らないところで動き出す追跡の新部隊の発足とそれだけでなくまさかのあの(・・)警察官との再会・・・!雄太は無事【トランビュート】から【カーブル】へ生還できるのだろうか?

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