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雄太とトチノキ

 ついに【トランビュート】でヒートンに正体を明かした雄太だったがヒートンは協力する姿勢を見せたのである。そしてキンバスの兄弟達とはじめて出会うのであった。

 互いに挨拶をするとヒートンは例の相談(・・・・)をトチノキに持ちかけたのであった。


 「やあ、トチノキ君。実はね、彼が【レンスビレッジ】に行きたいらしくて行き方を教えてほしいんだ。」


 「(本当に何でヒートンさんが?)」


 「ええ、レンスビレッジですね。あそこは簡単な行き方がないわけじゃないんですけど何も危険性のない行き方は全くないですよ。僕が知っているルートは数あるルートの中で僕が知る限り(・・・・・・)では一番安全なルートということなんですよ。」


 「(僕が知る限り?)」


 トチノキによるとルートは複数存在しており、その中でも判明している安全なルートを彼は知っているというのだ。


 「パリーヌ君・・・だったかな。」


 「は、はい!」


 「僕が教える【レンスビレッジ】へのルートはあくまで僕から見て簡単なルートなだけ。君から見て簡単か安全かどうかは保証できないよ。でも大体の人から見ても一番良い(ルート)だと思う。」


 「一番・・・良い!?」


 トチノキは自信を持った目で雄太を見つめながら一番良いルートであることを強調する。雄太はそれを聞いてそのルートを知る決意をしたのである。


 「トチノキさん・・・そのルートを教えていただけないでしょうか?」


 「行くかい?」


 「はい!」


 雄太は行く意思を確認するトチノキに返事をするとトチノキは頷いてルートの話を始めたのである。


 「じゃあ説明するよ。」




 ◆◆◆◆◆◆◆◆




 その頃、数十人の保安官達がトランビュートやカーブル等をはじめとする各々の場所でチラシを壁などに貼り付けていたのである。



 『テロ行為などで逃走中の市川(いちかわ)雄太(ゆうた)に関する有力情報提供者に最低100万(コイン)!捕らえた方には1200万(コイン)!』



 でかでかと雄太の写真と逮捕や情報提供等の報酬が書かれた指名手配書が貼られていたのだ。そして手配書の右下の隅っこにあるお知らせが書かれていたのである。



 『法改正により、2017年10月以降より懸賞金1000万(コイン)を越える指名手配犯を匿った者に対して手配犯と同罪に処することが決まりました。』



 つまり懸賞金1000万(コイン)を越えた雄太をはじめとする指名手配犯を匿う行為は指名手配犯の共犯と見なされて最悪死刑に処される可能性があるのだ。つまり事情を把握しているシャッキーやヒートン達も雄太と同じテロ行為の犯罪者と見なされて死刑に処されてしまう可能性があるのだ。




 ◆◆◆◆◆◆◆◆




 その頃、雄太はトチノキからルートを聞き終えたのであった。


 「パリーヌ君、分かったかな。」


 「はい!」


 緊張した顔でうなずき返事をする雄太。するとヒートンは雄太にある提案をするのであった。


 「どちらにせよ今すぐに行くのはまずいな。もしパリーヌ君が望むなら僕と鍛えないかい?」


 「鍛える・・・とは?」


 「読んで字のごとく戦う力を身に付けるということだよ。今のままでは誰かに襲われたら間違いなくそこで終わり(ゲームオーバー)だ。だから僕が戦い方を教えてあげるよ。」


 「え・・・でも僕はもう30近いし身体は弱いし・・・」


 「だから鍛えてあげるんだよ。志の強い男はいつでも成長する!!どうだい?頑張れそうかい!?」


 「え・・・あ・・・は、はい!!」


 ヒートンの熱い言葉に刺激を受けたのか雄太は強くなることを決意したのであった。


 「じゃあ、頑張ろう!」


 「はい!」


 「ヒートンさん、この方は期待できそうですね。」


 「ああ、トチノキ君!期待できそうだよ。」


 やる気を出した雄太を見たヒートンはトチノキに彼を評価する発言をするのであった。するとトチノキは雄太にある話をしたのである。


 「ところでパリーヌ君。僕達の職業を知っているかい?」


 「え・・・この店の関係者ですよね?」


 「ああ、そうだよ。だけど【チャンス鉄道】のような巨大企業だとそこの勤務として固定されるけど僕やアル(アルカディア)やガル(シーガル)は【飲食店経営者・従業員】として登録されているんだ。父はもう40年以上この店を経営していて僕は3期13年目なんだ。」


 「え?そんな職業があるのですね。」


 「あるとも!ただこの職業に登録されている間は店が閉店すれば【職業相談所】から同業の別の店に行くように指示されるんだ。楽な商売じゃないんだ。」


 「わわ、シビアですね・・・。他の皆さんは何年目でしょうか?」


 「僕は13年目だけどアル兄は4期19年目でガル兄は2期7年目だけどガル兄はどこも勤めていないからこのままだと契約更新できないよ。」


 そう言うとトチノキはシーガルに冷たい視線を浴びせるとシーガルはそれに気付いたのか不敵な笑みを浮かべてトチノキを見つめるのであった。


 「へ!別に構わねえよ!俺は別の仕事に就きたいんだよ。」


 「それなら更新しなくても良いんだから2期目である以上はあと5年頑張れよ!」


 「うるせえ!こんな店で2度と働く気など起きんわ!」


 「こんな店(・・・・)って失礼な!」


 今度はトチノキとシーガルの口論が始まったのである。雄太は頭を抱えて喧嘩を止める方法を考えるのであった。

 ついに【レンスビレッジ】への一番安全なルートをトチノキから聞いた雄太だがその詳細とは!?そしてヒートンは安全などを考えて雄太を鍛えることを決意するのであった。

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