新たなる出会い、雄太とシャッキー!
食堂で満腹になってゆっくり眠る雄太だが店主の魔の手が迫る・・・!
店主が眠っている雄太を縄で縛ろうとしたその瞬間、急に食堂内が大きく揺れたのである。
「わ、何だこの地震は!?」
「わっ!目が覚めた!店主さん、一体何があったのですか!?」
「くっ!目が覚めやがったか!!貴様を逃がさんぞ市川雄太め!!」
「え!?何々!?」
地震で間一髪目覚めた雄太だったが店主は逃がさないとばかりに雄太に襲いかかろうとしたのである。彼は店主になぜか狙われていると察してすぐに店を出てヘリコプターへと向かう。
「くそぉ!敵ばかりの世界だなぁ、おい!!」
「待て!貴様を捕らえて店の改装費にするんだ!!」
「他人の店の改装費のために身に覚えのない罪で捕らえられて処刑されるのは勘弁!!」
雄太はさすがに疲労が出ていたのか顔色は悪く脚も遅くなっていたが捕まれば間違いなく死刑という恐怖から捕まらないように逃げたのである。
「(俺は・・・俺は必ず帰るんだ!!元の、元の世界に!!)」
すると雄太の目の前にヘリコプターが見えたので急いで乗り込むとヘリコプター内に置かれていたお金らしきものを店主に投げつけたのである。
「これは!?」
「店主さん、食事代!」
「何!?ちゃっかりしてるな、この野郎!」
店主がそう呟くとヘリコプターは動き出して空を飛ぶ。雄太は操縦席から店主に笑顔で手を振った。
「ありがとうございます!御馳走様でした~!」
「くそ、改装費が・・・(だが自分の料理をあれだけ喜んで食べてくれたのは最近はこいつくらいだ。私が捕まえられなかった今しっかり逃げろよ・・・いつか私の手でお前を捕まえてやるからな。)」
店主はお金を諦めたからか空へと向かうヘリコプターを温かく見守っていた。一方の雄太は安堵の表情をしていたのであった。
「良かった!俺はこんなところで捕まりたくないんだよな。早く帰りたいんだ!!」
慣れないヘリコプターの操縦をしながら雄太はあてもない旅へと向かう。しかし目的地が分からない状況であるからしていつまでも空を飛び続けそうな勢いであった。
「(しかしこのまま飛び続けてもガソリンがなくなるだけだしそろそろ着地をしなければ。)」
雄太はこのままではいけないと思ったがどこへ行けばいいのか分からずにいた。すると・・・
“ドォーーン!!”
強力な爆発音と共にヘリコプター内が大きく揺れてシートベルトがないために雄太の身体が浮いて前のめりになってなんとガラスを突き破ったのである。
「え?俺、空飛んでるの?」
なんと雄太はヘリコプターの外へと出てしまったのである。タイタニックのポーズをしながらゆっくり下へと落ちていく雄太・・・
「俺終わったな・・・もう帰ることが出来ないんやな。」
雄太は落ちていく中、涙を流しながらこの世を偲ぶかのように呟きながら目を閉じた。
◆◆◆◆◆◆◆◆
雄太は目を覚ますとある民家の内部であった。ベッドの上で気持ちよく眠っていたのかよだれを流した跡は無かったようだ。
「俺、死んだんじゃ・・・」
確かに高いところから落ちたはず・・・雄太は頬をつねると痛かったので生きていることを実感したようだ。なぜ生きていたのか理解できなかったようだ。
「(あの時、どこかでもう人生なんか終わってもいいなと思っていた俺がいた・・・)」
雄太はそう呟くと天井を仰ぎ寂しそうな目をしたのであった。すると・・・
「あらあなた、目を覚ましたのね。」
「おや、君も賞金稼ぎかな?」
雄太の目の前に現れたのはポニーテールの可愛らしい女性であった。その彼女が雄太の手配書を持っていたので観念したような表情をしたのだが・・・
「違うわよ。私はあなたを捕らえる気はないわ。あなたを連れてくるの大変だったのよ。」
「そうだったんだね。疑ってごめん・・・!助けてくれてありがとう。」
「ううん、警戒するのも無理はないわ。私もあなたと同じ子をいっぱい見てきたから・・・」
「(俺と同じ子?)そうか、俺は市川雄太です。」
「自己紹介ありがとう。私はシャッキー・ビターキャラメルよ。」
「(いつもと違う日常になってからはじめて人の名前を聞いたなあ。)」
雄太は異世界に来てからはじめて人の名前を聞いたのである。シャッキーは笑顔で雄太のことを見つめていた。
「雄太・・・あなたはこの世界を知らないようね。あなたにこの世界のことを教えてあげるわ。」
彼女はそう言うと目が鋭くなっていた。雄太はその目を見て威圧感を感じたのであった。
新たなる展開を迎えた雄太の物語!はじめて異世界人の名前を知った雄太にシャッキーは世界の話を始める。いよいよ見えてくる物語!!雄太はこれからいったいどうなるのか!?




