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詩の箱

接写

作者: 眞木 雅

例えばそうだな

昨日の土砂降りみたいに

不都合な空模様が理想壊したとして


待てよそうだな

荷物をおろさないくせに

僕の偶像を君が選んだとして


その先の水たまり

日に焼けて乾いたら

残るのは見えるのは

いったいなんだった


そんなに後ろばかり見ているくせして

僕の名を呼んだのはいったいなんだった

それなりに心震わせ返事をし続け

君の名を覚えたのはいったいなんだった


あの時そうだな

思い出が恋しいかと

問うた舌先に痛みが無いとして


あの時そうだな

今あるのはこれだけだと

僕の名を呼んだとして


なにもかも短いお遊戯だったとして


そんなことはじめから

日に当てて透かしたら

終わるのは枯れるのは

わかってたわかってた


君が誰か忘れもせずに愛すなら

それでいいよと何度も死んだけど

気がついた頃には君の手で

すでに頁読み進められて


二人して見た夢の律儀な名前なんだった

君が捨てたガラクタの奇妙な転写僕だった


終わりごろ君の持つ

芳しい爆弾すべて檸檬色

有りもしない僕の罪責めた責めた


弾けた反動で壁破れ

約束ごと溶けて流れ

走り続けた君はそのまま風になる


華麗なる通りすがり

いったい君は誰だった

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