プロローグ2
プロローグ2
帰りの電車は行きのより最悪だった。
あの彼でさえ言葉がなかった。やっぱり2人で来るんじゃなかった。こんなかっこ悪いところを…。なんで俺なんだ?
なぜ俺が落ちてあいつは受かってるのだ。
俺の方が模試の点数は上だったし、奴のやらなかった生徒会にだって面倒ながら3年続けた。なのになぜ。
泣きたい 。叫びたい。 一人になりたい。
この僕はうまく動揺を隠せてるだろうか。
帰りの電車は行きのよりも何倍も長く感じられた。
家に帰った。ダッシュで階段を駆け上がり自分のベッドに飛び込む。
「拓人ー。どうだったの。受かったの。」
一階のリビングから母の声が聞こえた。
うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。うるさい。黙れ。
このことを知った母はどんな顔をしてどんなことを思ったのだろうか。あの後不合格のことを知った母と父は僕のことをとても心配した。してると思った。あの日から外に出てない。怖い。怖い。怖い。
みんなで俺を笑うんだ。蔑むんだ。
春は。
絶望の季節だ。