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武将はホルトゥンの目の前で馬を止めた。ホルトゥンもそれがわかっていたので何もせずにただ武将の目を正面から見据えた。グルップリーは二人から少し距離を取った。

「貴殿はホルトゥンだな」

「いかにも。あなたはレイケン将軍じゃないか。槍など持って来て・・・・・・。僕を殺しに来たのか?」

「い や、投降を薦めに来たまでだ。貴殿の席は空いている。陛下は貴殿の裏切りなど気にはしておられない」

「裏切り?人聞きが悪いな。僕が裏切ったなどと誰が言った?僕はただ敵将から伝言を伝えさせられているだけだ!」

「ならばなおさらだ。こちらへ来られよ。今なら貴殿の席が、」

「嘘をつくな、レイケン!僕の席などもう無いんじゃあないのか!?」

「そのようなことは・・・・・・、」

「ならばお前が持っている『盾』を捨てればどうだ!僕を中に入れるというのなら造作も無いことじゃないか!?」

「・・・・・・」

「ハッキリ言ってくれ、レイケン。あなたはここに何をしに来た?」

「・・・・・・私は貴殿を殺すために来た」

「それで騙し討ちにしようとしたのか?随分と 汚いマネをするじゃないか」

「・・・・・・」

「それで?君はいつになったら私を殺すんだ?」

レイケン将軍は無言で持っていた槍を構え直した。

それを見てホルトゥンが傍らのグルップリーに指示する。

「グルップリー、城門の側に立っていてくれ。そこが安全だ」

「死ぬなよ」

「君もね」

グルップリーはホルトゥンが不敵に笑みを浮かべるのを見た。

馬を下り、ホルトゥンがレイケン将軍を見上げる。

「さてと、同胞同士でやり合いますか!」

指を一本ずつ鳴らしながら、ホルトゥンはにやりと笑ってそう叫んだ。



†††

次回は4月22日でーす。お楽しみに~!

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